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鹿島、住友林業ら4社/純木質耐火集成材改良し大臣認定取得/製造コスト4割減20160912け建設工業
鹿島、住友林業、ティー・イー・コンサルティング(東京都荒川区、宮林貴美子社長)、三井住商建材(東京都中央区、植木啓之社長)は9日、鹿島が12年3月に1時間耐火構造の国土交通大臣認定を取得した純木質耐火集成材「FRウッド」を改良し、新たな大臣認定を共同取得したと発表した。難燃薬剤を注入した燃え止まり層の厚さをスリム化するなど、部材仕様の合理化を図ったことで、製造コストを従前より約4割削減できるという。
FRウッドは、国産スギ材を多く利用した純木質耐火構造部材で、木材を被覆せずに柱や梁など構造材が見える状態で仕上げる「あらわし」での利用が可能。荷重支持部の周囲に難燃薬剤を注入した燃え止まり層を配置し、1時間の耐火性能を確保する。
今回の大臣認定取得に当たり、難燃薬剤の注入方法を改良し、燃え止まり層の厚さを従来の60ミリまたは75ミリから50ミリに縮小した。薬剤を注入する穴をドリルで開けるインサイジング処理を、1平方メートル当たり1600カ所から800カ所に半減。梁の荷重支持部をスギと比べ構造性能が高いカラマツに変更したことで、大スパン建築物への適用も可能になった。
断面サイズは柱が240ミリ×240ミリ〜800ミリ×800ミリ、梁が240ミリ×180ミリ〜600ミリ×950ミリ。柱の認定最小断面を縮小する一方、梁の認定最大断面は拡大し、設計自由度をより高めた。
住友林業を販売元とした体制で、今月から販売を始めた。岩手、石川両県に製造工場を設けており、流通量を見ながら工場を増設していく。
FRウッドの採用はこれまで、東京都内の飲食店舗と福岡県内の住宅型有料老人ホームの2件(各3立方メートル)にとどまる。鹿島の担当者は「コスト面であまり普及が進んでいなかったが、今回の改良で弾みがつくのではないか」と期待を込める。
4社で連携しながら教育施設、福祉施設などさまざまな用途に展開。木造に加え、RC造やS造の一部を木造とした混合構造の採用も提案していく。2時間耐火仕様についても既に過熱実験を行っており、ニーズに応じて新たに大臣認定を取得し、実用化していく考えだ。
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