|
全建/16年度地域懇談会の提案議題決定/経営安定化と担い手確保20160916建設工業
全国建設業協会(全建、近藤晴貞会長)は15日、10月6日の関東甲信越を皮切りに全国9地域ブロックごとに国土交通省と行う16年度地域懇談会の提案議題を決め、東京都内で開いた協議員会に報告した。「地域建設業が将来にわたって役割を果たしていくために」をテーマに設定。「経営の安定化」と「担い手の確保・育成」を柱に、公共事業費の継続した増額・確保や、入札・契約制度の改善などについて踏み込んだ議論を行い、取り組みの方向性を整理、確認する。
建設投資の減少には歯止めが掛かったものの、工事の需要は地域、企業間の格差が顕在化。災害対応などを担う人員や機材の維持に最低限必要な工事量を割り込んでいる地域があるとの指摘も相次いでいる。地域建設業は、社会資本の整備・維持管理や除雪なども含む災害対応を担っており、将来もこうした役割を継続して担える環境を整備することを念頭に、傘下の都道府県建設業協会や会員企業が直面する課題を踏まえて提案議題を設定した。
特に事業量の確保、市町村に対する改正公共工事品質確保促進法(公共工事品確法)運用指針の徹底、現場環境の改善や休日の増加につながる積算の見直し、国交省の生産性向上施策「i−Construction」に対応するための支援措置について、活発な意見交換を呼び掛ける。協議員会で近藤会長は「役割を果たしていくために何が必要か、生の声を届け、本音で議論したい」と意欲を見せた。
国交省は地域懇談会に臨むに当たり、▽改正公共工事品確法など担い手3法の取り組みの推進▽担い手の確保・育成▽建設生産システム全体の生産性向上−を提案議題とすることを報告した。実効性のある予定価格設定の取り組み、発注方法・体制の改善、社会保険加入、公共工事設計労務単価引き上げ分の技能者への浸透、週休2日の普及・定着などの議論を要望。生産性に関しては、経営事項審査(経審)をはじめ企業評価の仕組み、施工時期の平準化、i−Construction推進の具体的な取り組みなどの議論を求める。
地域懇談会は、北海道を除き、各ブロックの都道府県建協主体のブロック会議とセットで行っている。北陸は本年度、参加する協会に変更があったブロック会議を取りやめ、地域懇談会だけ行うことになった。
地域懇談会の議題は次の通り。
【経営の安定化】
△17年度以降の当初予算の継続的な増額確保、補正予算を含めたバランスの取れた配分
△適正利潤の確保
△改正公共工事品質確保促進法の運用指針の市町村へのさらなる徹底
△小規模施工の積算
△現場条件に応じた間接費の補正
△幅を持った予定価格の設定
△低入札価格調査基準の上限の引き上げ・撤廃
△設計変更ガイドラインの現場レベルへの周知徹底
△災害対応を行っている企業の総合評価での加点
△緊急事業での指命競争、随意契約の柔軟・積極的な活用
△発注・施工時期の平準化
【担い手の確保・育成】
△設計労務単価のさらなる引き上げ
△若者・女性の入職、定着のための現場環境改善に伴う追加費用
△技能・処遇などが見えるキャリアパスの提示
△資格試験の受験資格の緩和、受験機会の拡大
△地域の訓練機会の拡大
△建設業の役割・魅力発信
△週休2日制の普及促進のための予定価格の積算
△i−Constructionを推進するための支援。
《地域懇談会・ブロック会議の日程と会場》
▽関東甲信越=10月6日、経団連会館(東京都千代田区)▽近畿=10月12日、ホテルグランヴィア京都(京都市下京区)▽四国=10月14日、ホテルクレメント徳島(徳島市)▽北陸=10月17日、ホテル日航金沢(金沢市)▽中国=10月21日、岡山プラザホテル(岡山市)▽東北=10月24日、ホテルメトロポリタン山形(山形市)▽東海=10月25日、四日市都ホテル(三重県四日市市)▽北海道=10月28日、札幌グランドホテル(札幌市中央区)▽九州=11月8日、宮崎観光ホテル(宮崎市)。
|