|
熊本地震/九州整備局、阿蘇大橋地区復旧工事の工程決定/17年から有人施工20160920建設工業
九州地方整備局は、熊本地震により大規模斜面崩壊が発生し土砂災害緊急対策工事を進めている阿蘇大橋地区(熊本県南阿蘇村立野)の今後の復旧について年内に無人化施工による工事を終え、17年に有人施工に着手する工程を決めた。年内をめどに斜面上部に残る不安定土砂の緊急的な除去(ラウンディング)や有人施工のための安全対策の完了を目指す。砂防事業の有人施工着手に合わせて道路や鉄道の復旧に向けた調査にも着手する。
工事工程は熊本市で15日に開いた有識者の阿蘇大橋地区復旧技術検討会(委員長・北園芳人熊本大学名誉教授)の第3回会合に諮り、了承された。
斜面上部に残る多量の不安定土砂の崩落による二次災害を防ぐために実施している緊急対策工事については、安全面を考慮し斜面で行う工事では無人化施工を採用。これまでに工事用道路や崩落土砂を受け止める土留め盛り土の整備などを進めており、上・下2段構えの土留め盛り土のうち上段側の整備を終え、8月31日に無人化施工の小型バックホウを使用しラウンディングに着手した。
今後は「ステップ1」としてラウンディングや土留め盛り土の下段側の整備と並行し、監視体制の強化や作業中止基準の作成、転石の除去など有人施工を行うための安全対策を年内をめどに進める。これらが完了した時点で検討会の第4回会合を開き、安全対策が了承されれば17年に有人施工に着手する。
有人施工は「ステップ2」と「ステップ3」からなり、ステップ2では不安定土砂の排土や斜面上部ののり面対策工、ステップ3では中腹など斜面全体の対策を行う。有人施工への切り替えに合わせて斜面下部の道路や鉄道の復旧方法を決めるための調査にも着手する。
検討会終了後、取材に応じた九州整備局の島本卓三河川情報管理官は、のり面対策について「次回の検討会で恒久的な対策の全体イメージを示したい」と述べ、「国立公園内のため景観などを考慮し工法を検討する」考えを示した。
阿蘇大橋地区では4月16日の本震により長さ約700メートル、幅約200メートル、推定崩壊土砂量約50万立方メートルに及ぶ大規模斜面崩壊が発生。国道57号とJR豊肥線が土砂に埋まり、国道325号阿蘇大橋が落橋した。
緊急対策工事は熊谷組が担当している。
|