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自治体工事にi-Conの波/中小領域へ普及展開/国交省20160921建設通信

【モデル工事ショーケースに機運醸成】
 都道府県など地方自治体が発注する工事を主戦場とする中小建設企業に、i−Construction(アイ・コンストラクション)の波が押し寄せることになりそうだ。国土交通省は、直轄工事で普及しつつあるトップランナー施策「ICT(情報通信技術)土工」を地方の“中小領域”に拡大させる方針だ。自治体が発注する実際の工事を対象にした先導モデル事業の展開で普及拡大へと動く。

 2017年度予算の概算要求にi−Conの普及加速として4500万円を盛り込んだ。「i−Construction普及加速事業」として自治体が発注する実際の工事を対象にその導入効果を検証することで、中小企業への普及拡大を狙う。

 意欲のある都道府県に立ち上げてもらう「(仮称)支援協議会」を軸に、発注工事でのi−Conモデル工事の実施を促進。3次元データの作成や、ICT建機の調達への後押しを行うモデル工事を“ショーケース”にして、ノウハウのない中小企業が業務プロセスの効率化といったメリットを体感できる機会を生み出す。

 対応する技術者・技能者の育成などICTへの投資に二の足を踏む地方の中小企業が、i−Conに踏み込むきっかけを与えることで中小領域に対する普及への道筋を描く。

 軸となる(仮称)支援協議会は、都道府県などの自治体や業界団体などで構成。建機のレンタル会社や地元の建設コンサルタント、ICT関連企業の参画などを見込む。普及展開に向けた土台として、自治体が発注するモデル工事の導入段階から、その取り組みを後押ししていくイメージだ。

 モデル工事は対象の自治体の判断で選定。受注した建設企業(請負者)のノウハウが詰まった施工計画書をオープンにしてもらうなど、地域の建設企業にとってショーケースとなる“開かれた現場”にすることで、i−Conへの理解や取り組み機運の醸成につなげる。通常の工事に比べて、どれだけのコストがかさむのかといった歩掛かり調査など導入効果の検証も行う。

 ICTを活用した施工計画の作成支援やマネジメントに関する指導、ICT技術の導入経費やICT土工に必要な機材の貸与、普及展開への材料となる好事例の分析や効果検証といった一連の支援サイクルを実際の現場で実践していくモデル工事は、支援協議会の立ち上げや、実際の発注工事への採用など自治体の積極的な姿勢が不可欠。ドローンによる測量や3次元対応のソフトウェアを使いこなす高いスキルを持つ建設企業の参画も必須条件となる。

 ショーケースとして、ICTの導入効果を実際の現場で目の当たりにすることができるモデル工事は、これからの建設産業を担う若手技術者にとっても貴重な機会。これをきっかけに、ICTに対応できる若手技術者の育成が進めば、中小企業にとってまさに「未来への投資」につながることになる。


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