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発注者責任懇/自治体支援、連携強化/情報共有でレベルアップ/国交省20160927建設通信
国土交通省は、市町村などの各公共発注者が、公共工事の品質確保の促進に関する法律(品確法)に基づく発注関係事務の共通ルール「運用指針」に沿った適切な発注関係事務に取り組むための環境整備として、発注者間の連携や自治体支援の強化に乗り出す。意欲的な自治体のレベルアップと、すべての自治体のボトムアップの両面から対策に取り組む方針だ。
26日の「発注者責任を果たすための今後の建設生産・管理システムのあり方に関する懇談会」に取り組みの方策を提示した。特に重点的に連携・支援する項目として「適正な予定価格の設定(積算能力の確保・向上)」「適切な設計変更」「施工時期等の平準化」の3点を設定している。
ベストプラクティスの共有(関心の高い自治体のさらなるレベルアップ)として、東北地方発注者協議会が2013年11月から行っている国、県、市町村などの発注見通しを統合して公表する取り組み(発注見通しとりまとめ版)や、近畿ブロック発注者協議会などが行っている基準類の標準化への取り組み(アンケート調査で実態や課題を把握する取り組み)などを紹介。
受注する建設企業にとって、技術者の配置計画や労務、資材の手配に役立つ発注見通しの統合は、発注者にとっても計画的な発注や不調・不落の回避、平準化の推進にもつながることから、他の地域への拡大が必要とみる。
一方、近畿ブロック発注者協議会による調査結果によると、実に7割もの自治体が国の基準を「標準化・共有化したい、またはしていくべき」と回答。このニーズの大きさを踏まえれば、標準化に向けた情報共有や連携への支援に取り組む必要があると判断した。
これにそれぞれの自治体が相対的な“立ち位置”を把握することができる全国統一の「指標」を使って、各発注者に改善への意識を喚起し、すべての自治体のボトムアップにつなげる。
指標は、受発注者の双方にとって重点的な取り組みが求められる、最新の積算基準の適用状況や単価の更新頻度などをみる「適正な予定価格の設定」、設計変更ガイドラインの策定・活用状況や設計変更の実施率をみる「適切な設計変更」、閑散期となることが多い4−6月の平均稼働件数・金額を年度の平均稼働件数・金額で除すことで“平準化率”を導き出す「施工時期等の平準化」の3項目(5指標)で構成。
既に各地域発注者協議会に指標(案)として情報を提供済みとなっている。現在、この指標(案)に対する各発注者協議会からの意見が寄せられている段階にある。今後、この指標が正式に決定すれば、実施状況や取り組みの熟度といった立ち位置を各発注者が客観的な数値として把握することができる。それを1つの目安に、各発注者が主体的に取り組んでいくことで、全体としての底上げにつなげていくことになる。
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