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働き方改革に本腰/ICT土工 週休2日 書類簡素化/受発注者の生産性向上20161014建設通信
【国交省 直轄・下期発注で方針】
国土交通省は、直轄工事における下期の発注方針として、受発注者双方の生産性の向上に乗り出す。柱となるのは「i−Construction(アイ・コンストラクション)の推進」「週休2日の推進、労働生産性の向上」「現場の技術力の活用」の3点。魅力ある建設産業の構築へ、ICT(情報通信技術)土工の推進や週休2日モデル工事の拡大、監督・検査の合理化など焦点となっている“働き方”の改善に力を入れる。
11日に成立した2016年度の第2次補正予算による工事は年度内の発注を原則化。「年度内発注」によって17年度当初の稼働率を上げることで施工時期の平準化につなげる。
特にトップランナー施策として、4月からスタートを切った「土工へのICTの全面的な活用(ICT土工)」を継続して推進。補正予算による追加分を含めれば、年間1000件に迫るi−Con対応型工事の発注を見込む。
各地方整備局の積極的な取り組みによって、その公告予定件数は6月の410件から、9月に740件と推移。これが補正予算による230件の積み増しで970件へと拡大する見通し。直轄工事での推進は、施工会社のノウハウの蓄積へとつながる。結果として、地方自治体の発注工事におけるICTの活用など、普及にも役立つことになりそうだ。
受発注者双方の“働き方”の改善にも力を入れる。
十分な工期の確保として、歩掛かり調査で設定した日当たり施工量をもとに各工種に必要な日数を自動的に算出できる、発注者側の支援ツール「工期設定支援システム」を試行的に導入。過去の工事の工期を統計的に分析することで導き出した標準工期(算定式)とのセットで最適な工期設定につなげる。
また、工事着手の準備に必要となる期間(準備期間)や後片付けに要する標準期間も実態調査に基づいて改善。河川工事や、河川・道路構造物工事、道路改良工事、トンネル工事といった工種ごとに最低限の“必要日数”を設定した。
特記仕様書に書き込むことで、これまで各地方整備局ごとにばらつきがあった準備期間や後片付け期間の下限を統一化。各地方整備局の適切な工期設定を後押しする。
監督・検査の合理化として、10月1日以降に公告する直轄土木工事を対象に、作成する工事書類の削減と、検査時における主任監督員と技術検査官の重複確認の廃止を試行。受注者にとって負担になっているとの指摘もある工事書類の簡素化と検査の負担軽減を狙う。
特記仕様書を改訂して、完成写真帳など6項目の工事書類を削減、足場の設置に関する実施状況記録など、監督職員と検査職員のダブルチェックとなっていた4項目の書類を監督職員のみの確認(シングルチェック)へと見直す。
入札段階でも効率化を推進。総合評価落札方式における一括審査の積極的な活用や、関東地方整備局が試行する簡易確認型の拡大など、入札参加者の資料作成の負担を軽減する。経済対策として意味合いを持つ補正予算の目的を踏まえながら、よりスピード感のある発注へと結び付けていく方針だ。
◎下期発注行政の取り組み方針
■i−Constructionの推進
・2016年度補正予算の執行については、原則として年度内に発注。17年度当初の稼働率を上げることで施工時期の平準化につなげる
・ICT土工を推進(年間約970件に拡大)■週休2日の推進、労働生産性の向上
・十分な工期の確保(工期設定支援システムの導入、準備・後片付け期間の改善など)
・週休2日モデル工事の拡大(年間約630件に拡大)
・総合評価落札方式における一括審査の活用(年間約300件に拡大)
・工事書類の簡素化(提出資料の簡素化、監督・検査の合理化)
■現場の技術力の活用
・工程調整会議への専門工事業者の参加
・登録基幹技能者の活用(補正予算発注工事の約7割に適用)
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