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適切な工期設定へ下限値を標準化/準備期間・後片付け期間改善/国交省/20161018建設通信
【現場実態との乖離を解消】
国土交通省は、十分な工期の確保として、準備期間や後片付け期間の標準化に乗り出す。各地方整備局によってばらつきのある運用がなされていた工事の準備や後片付けに要する期間を改善。工種ごとにそれぞれ必要となる期間・日数を実態に合った形に改定した。最低限の“必要期間”を標準化することで、適切な工期設定につなげる狙いがある。
準備期間や後片付け期間の改善は、直轄工事における下期の発注方針として打ち出した「2016年度下半期における発注行政に関する取り組み」に盛り込んでいる事項の1つ。ことし5−6月に日本建設業連合会と各地方整備局などが全国で実施した公共工事の諸問題に関する意見交換会でも主要テーマとなっていた。
実際に業界側から「積算工程と実施工程が合っていないために休日返上で工程を短縮せざるを得ない」といった現場実態との乖離(かいり)が指摘されるなど、発注者としてその対応や改善への道筋を模索。下期の発注工事から公平性を保つための一定のルールや考え方をもった試行を行うとしていた。
準備期間は、 工事の始期日から鋼橋架設工事における照査・材料手配、 PC橋工事における支承製作など、 直接工事費に計上されている種別・細別 (仮設工を含む)に関する準備作業を、 現地で実際に着手するまでの期間 (工事始期日から現地着手するまでの期間)と定義。 一方の後片付け期間は現地完了から完成日までの期間を指す。
2つの期間が工期を構成する要素となっていることから、適切な工期設定を支える取り組みの1つとして、施工中の工事を対象にした実態調査を実施。受注者へのヒアリング(工程表の確認)などをもとに、工種ごとに必要となる準備期間や後片付け期間を“標準期間”として設定する形となる。
工事着手の準備に必要となる期間(準備期間)として河川工事(40日)、河川・道路構造物工事(同)、道路改良工事(同)、トンネル工事(80日)など工種ごとの標準的な準備期間を設定。これまで各地方整備局ごとにばらつきがあった準備期間や後片付け期間の下限値を標準期間として統一化した。
現行の共通仕様書は、工事着手のタイミングを「契約書に定める工事始期日以降30日以内」と定めているが、この工種ごとの標準期間を特記仕様書に書き込むことで、受注者にとって最低限の“必要日数”を確保する。現場の実態に合わせた改善を図ることで、各地方整備局など発注者による適切な工期設定を後押しする。
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