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供給力に不安なし/日建連/技能労働者不足でレポート20161019建設通信

【無用な予算削減論に一石】
 日本建設業連合会(中村満義会長)の労働委員会(今井雅則委員長)は18日、「『技能労働者不足』に対する考え方」をレポートとしてまとめた=写真。20年前と現在の建設需要、建設技能労働者数の推移などを比較した上で、地域的、職種的に部分的なミスマッチは生じているものの、「当面、処遇改善すれば全体的な供給力に不安はない」と結論付けている。マスコミ報道などで建設業が“人手不足の代名詞”として扱われ、公共事業予算の削減論や安易な外国人労働者導入論が無用に高まりかねない状況に一石を投じた格好だ。

 レポートでは、1996年度と2015年度の建設投資額や建築着工床面積、建設技能労働者数、建設許可業者数の推移などを比較。建設投資は38%、建築着工床面積は49%、新設住宅着工戸数は43%それぞれ減少している一方、建設許可業者は17%、技能労働者数は25%の減少にとどまっており、20年前から労働生産性が横ばいだったとしても、「需要増への対応力は十分にある」と強調している。

 今井委員長はレポートの作成に当たって、「昨今マスコミなどで言われている建設業の人手不足について、労働委員会として、1つの見方、考え方をまとめた」とし、正しい認識への理解を求めた。

 首都圏では18年春から20年東京五輪関連の工事などが本格化し、人手が不足するという予想もある一方、首都圏以外では仕事が少なく人が余っているという地域的なミスマッチも生じているが、日建連は「宿舎整備などによる労働者の移動や処遇改善で対応できる」としている。

 一方、工法の変化によって鉄骨溶接など特定の職種で人手不足が顕在化していることへの対応として、技能労働者育成強化の必要性を強調。不足を補完するための安易な外国人労働者受け入れに対しては、言葉の問題による安全面や技術継承の空洞化などさまざまな問題もあることから、慎重な姿勢を示している。

 当面の供給力はあるものの、建設業就業者は全産業に比べて高齢化が著しく、今後10年以内に技能労働者の大量離職が確実視されている。また、全産業に比べて低賃金、長時間労働という状況にあるため、日建連は今後の建設需要に安定的に対応していくためには処遇改善の推進を必須条件に挙げている。日建連の幹部は、「仕事の魅力はあり、処遇改善によって入職者が増える余地はある」とみている。


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