|
建退共検討会最終報告/退職金支払いで新方式/口座振込・振替導入を検証20161115建設通信
勤労者退職金共済機構(水野正望理事長)・建設業退職金共済事業本部(本部長・稗田昭人理事長代理)が設置した、「建退共制度に関する検討会」(座長・村上正人みずほ年金研究所理事長)は14日、建退共制度に基づいて現場の技能労働者が仕事を辞めたときにもらえる退職金の算定に必要な「手帳への証紙貼付」に代えて、「銀行口座振込・振替方式」導入を柱にした最終報告書をまとめた。ただ報告書では、現行の証紙貼付方式も認めており、掛け金納付は2方式が併存することになる。報告書は今後、来年3月に予定される建退共運営委員会・評議員会で承認を目指す。
今回の報告書で提起された方策は、(1)口座振込・振替方式の導入(2)加入促進・履行確保のための措置(3)民間工事における建退共制度の活用推進−−が大きな柱。
このうち掛け金納付方式として新たな方式となる口座振込・振替方式は、これまで証紙を購入していた事業主(元請け)が掛け金引き落とし口座を開設し、振り込みまたは振り替えにより引き落とされた掛け金が建退共口座に入金される仕組み。実際の就労実績は現場で個人別集計し、下請けから元請けに報告。元請けは建退共に就労実績を報告、これに基づいて、被共済者(労働者)個別の実績をポイント数として通知する。証紙貼付方式での証紙枚数がポイントに変わるほか、手続きが電子化されるのが特長。
これまで掛け金納付のあり方については、証紙貼付のさまざまな課題・問題が指摘され、ICカードを使った納付方式なども検討されたが、費用負担増や煩雑化などから断念した経緯がある。
証紙に代わる新たな納付方式導入には、法改正が必要。今後、 建退共運営委・評議員会で新方式導入を含む報告書が承認されても、 法改正を視野に入れた厚生労働省の審議会・部会での議論と承認が具体化するための大前提になる。また、 新方式導入のための実証実験や検証が必要となる。
会合では地方建設業界を代表した委員が、建退共の支部業務を受託している都道府県建設業協会の事務負担増への配慮などを求めた。また、建設市場の半分以上を占める民間工事でいかに建退共制度が拡大するかが、担い手確保・育成につながると期待感を示した。
ただ一方で、従来の証紙貼付方式と新方式が併存することに、業務煩雑化への配慮を求める声が相次いだ。
|