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日建連建築生産委施工部会が講演会/生産性高め魅力ある建設業に/所長4人が秘訣伝授20161115建設通信
日本建設業連合会(中村満義会長)の建築生産委員会施工部会(木谷宗一部会長)は12日、東京都港区の建築会館で「作業所長による生産性向上に関する講演会」を開いた=写真。経験豊富な4人の所長が会社の枠を超え、「魅力ある建設業にするためには」をテーマに生産性向上や人材育成などの秘訣を約170人の参加に伝授した。木谷部会長は、「魅力ある建設業にするためには高い生産性、深い人間性、広い社会性をわれわれ自身が具現化していかなくてはいけない」とし、講演会の継続的な開催に意欲を示した。
講演会は、豊富な経験、実績をもつ所長に生産性向上に必要な現場のマネジメント力を発表してもらい、作業所長を志す会員各社の中堅・若手社員にノウハウを水平展開する目的で初開催した。
開会あいさつした日建連の坂山修平専務理事は、「将来にわたっての建設活動を確保するためには担い手の確保・育成策のほか、生産性の向上が必要だ。日建連でも建築での生産性を測定する数値目標の検討や生産性向上のシナリオ作成作業を進めている。講演会をきっかけに生産性向上の先導役になってもらいたい」と参加者に呼び掛けた。
引き続き、竹中工務店大阪本店の中野達男本店長席(集合住宅担当)総括作業所長、大林組の竹中秀文理事建築本部本部長室部長、戸田建設関東支店の木村匡建築工事部工事長、大成建設東京支店の小林祥二新国立競技場整備事業作業所長が生産性向上策や人材育成の具体的な取り組みなどを発表した。
中野総括作業所長は、生産性向上について「ハードはあくまで道具(アイテム)であり、それを使い切る頭脳(ソフト)が大事」と強調。人材育成に対しては「昔ながらの背中を見せるという教育には限界があり、言わなくても育つ感性の高い人材も減少している」とした上で、「放任と統制」のバランスが重要との認識を示した。
竹中部長は、「作業員の潜在能力を引き伸ばすことで生産性向上は大きく改善する」をテーマに発表。生産性向上には現場への愛着精神と責任感の醸成が不可欠との見解を示した。また、一見効率が悪いと思われがちな手書きでの資料修正が技術習得に役立つといった具体的な事例を紹介した。
木村工事長は、「働きやすく働きたくなる環境づくり」を重視した取り組みなどを説明した。人材育成については、「教育」から「共育」への転換を重要視し、教える側の意識改革と、顔を突き合わせたコミュニケーションの必要性を訴えた。
小林所長は、働きやすい環境整備による作業員のモチベーション向上策など、生産性を高めるための取り組みを紹介。技術の伝承については、「たまたまうまくいって、成功してしまうことの方が恐ろしい」とし、失敗から学ぶことの重要性を説明した。
パネルディスカッションに続き、施工部会・生産性向上専門部会の中村敏昭委員が講演会の内容を総括し、「今後、講演会や座談会などを通じで目標となる作業所や先行モデルを提示していきたい。魅力向上に向けては、業界全体としてのテレビコマーシャルや小中学校への出前講座などを提言し、できるところから実行していきたい」との考えを示した。
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