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異業種連携で体制構築/インフラメンテ国民会議が始動20161129建設通信
【老朽化の課題 効率的に解決】
建設企業を始めとする民間企業や自治体、研究機関など産学官民が一丸となってインフラメンテナンスに取り組むプラットフォーム『インフラメンテナンス国民会議』が本格始動した。老朽化対策をめぐる課題解決に社会全体で取り組む体制を構築することが狙い。ニーズとシーズのマッチングや異業種間の連携(オープンイノベーション)を促すことで“インフラメンテナンス革命”につなげる。
国民会議は、革新的技術の発掘と社会実装、企業などの連携の促進、インフラメンテナンスの理念の普及、市民参画の推進などを目的とする。インフラの老朽化が加速度的に進展する中、社会全体で効率的かつ効果的にメンテナンスに取り組んでいく体制の確保を狙う。
柱となるのは、革新的技術を生み出す異業種間の連携(オープンイノベーション)や、人員体制の面などで課題を抱える自治体への支援、対応する技術者の育成など。培ったノウハウや生み出した技術を活用した海外市場への展開も見据える。
設立メンバーは199者(企業95、行政73、団体27、個人4)。企業の内訳は建設業が32社、建設コンサルタント・測量が25社、ICT(情報通信技術)関連が13社、点検・センサー関連が13社などとなっている。
28日に開催した設立総会で会長に就いた冨山和彦経営共創基盤代表取締役CEOは「10−20年後の建設市場にとって、メンテナンスはメインフィールドになっていくものと言える。“革命”と呼ぶにふさわしいイノベーションの起点、あるいはエンジンになるように、この国民会議の活動を国民的な運動として広げていきたい」と述べた。
一方、事務局を務める国土交通省の森昌文技監は「インフラは国民生活あるいは社会経済を支える社会全体の資産。老朽化が進めば、社会そのものの存続も危ぶまれる」と指摘。 「民間企業の参入を促進して確実かつ効率的なインフラメンテナンスを推進する。施設管理者である自治体が抱えている課題の解決に企業や団体が持つ新技術やノウハウが生かされる場として、この国民会議が活用されることを期待している」と語った。
メンテナンスの推進は、25日の生産性革命本部(本部長・石井啓一国土交通相)で新たな生産性革命プロジェクトの1つに位置付けられるなど今後、増大していく維持管理・更新費用の平準化(縮減)や省人化・効率化といった生産性の向上が喫緊の課題。この課題を解決できる技術やツールを持つ企業・団体が集う国民会議が担うべき役割は大きい。
総会後の記念大会であいさつした根本幸典政務官は「わが国が安定的に成長を続けるにはあらゆる知恵や新技術を総動員してインフラメンテナンスに取り組んでいく必要がある」と強調。副会長に就任した家田仁政策研究大学院大学教授は「(インフラの老朽化やメンテナンスに)国民の関心を常に振り向けるということもこの国民会議の役割なのではないか」と、メンテナンスに対する“マインド”の重要性を説いた。
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