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下請中小取引/改善・適正化で2基準改正/手形支払短縮 5、6年めど/公取委、経産省20161215建設通信
下請中小企業の取引条件の改善・適正化に向け、公正取引委員会と経済産業省は14日、下請代金支払遅延等防止法(下請法)の運用基準、下請中小企業振興法(下請振興法)に基づく振興基準、下請代金支払手段通知(手形通知)を改正し、適用を始めた。建設業を含む約21万社の親事業者と約870の関係団体に対し、改正後の運用基準、振興基準、手形通知を送付し、基準などの順守を要請した。
手形を使った場合の支払期日を現行の最長120日から「将来的には60日以内」とするよう求め、親事業者である大企業から率先して取り組むことを求めた。経産省によると、「『将来的には』の期間は5、6年を想定」し、大企業から順次、実行してもらうという。また、親事業者となる中小企業にも取り組んでもらう。
公取委と経産省は、今後数年間かけてサイトの短縮状況などをフォローアップする。下請中小企業への聞き取りも2017年度から1000社以上にするなど取引条件改善への取り組みを強化する。中小企業が円滑に取引の代金を回収できる環境を整備し、下請中小企業の賃上げを促す。
下請法の運用基準は、「支払い遅延」や「買いたたき」など違反行為事例数を、現行の66事例から141事例に増やすことなどが改正の柱。建設業法に基づく建設工事請負契約は下請法の対象外だが、建設工事関連で下請法の対象となる取引ではないと誤認しやすい取引もあるため、「建設業者が、施主から作成を請け負う建築設計図面の作成を建築設計業者に委託すること」を新たに追加した。
下請振興法の振興基準は、▽下請代金はできる限り現金で支払い、手形の支払期日を将来的に60日以内とすること▽サプライチェーン(供給網)全体での取引適正化に向けた業界団体による自主行動計画の策定▽親事業者が下請事業者の生産性向上に協力すること−−などを明記した。
手形通知は、1966年に各産業界に対して通知した「下請代金の支払手形のサイト短縮について」を全面的に改めた。新通知では、支払サイトは十分に短縮されていないのが現状と指摘し、政府として下請法と下請振興法の趣旨を踏まえ、下請代金支払いについて整理したと明記し、親事業者などに下請取引適正化を要請した。
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