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大林組、加藤建設/狭あい地向け斜め土留め工法開発/地盤改良体造成、工期大幅短縮20161220建設工業
大林組と加藤建設(愛知県蟹江町、加藤徹社長)は19日、狭い敷地での開削工事に有効な新しい斜め土留め工法を開発したと発表した。地盤改良工法のパワーブレンダー工法により傾斜10度のソイルセメント壁を造成する。支保工を使う従来工法と同様に掘削側に施工機械を配置して施工でき、土留め壁背面側のスペースが不要になる。コーナー部を連続して造成可能で、品質の向上にもつながる。
パワーブレンダー工法は、セメント系固化材など改良材と軟弱土を施工機械でかき混ぜることにより安定した地盤改良体を造成する技術で、これを斜め土留め工法と組み合わせた。
掘削部分の支保工が不要で、切梁や中間杭などの搬入や設置の必要がないため、支保工を使う従来の工法に比べ、土留め工事の工期を大幅に短縮でき、コストも最大で約10%削減できる。ボックスカルバートの構築に当たっては、既存の斜め土留め工法と同様、コンクリートの打ち継ぎ回数を減らせるため、躯体の品質が向上する。
既存の斜め土留め工法は、土留め壁の背面側に施工機械と土留め材料を配置するスペースが必要となるが、新工法では、施工に使う改良型バックホウを土留め壁の掘削側に配置するため、狭い敷地や既設の構造物が近接している場所でも施工が可能だ。
鋼矢板方式の斜め土留め工法では、止水のために土留め壁のコーナー部を地盤改良などにより閉合する必要があるが、新工法は山留め壁のソイルセメントが自然に固化し止水性能を発揮するため、地盤改良などが不要になる。
北陸電力発注の「富山新港火力発電所LNG1号機新設工事」(富山県射水市)でボックスカルバートを設置する冷排水路工事と電気ケーブルトレンチ工事に新工法を適用した。土留め工事の工期を従来工法に比べ約25%短縮できたという。
開削後に、プレキャスト化したボックスカルバートなどを容易に短時間に設置できるメリットもあり、現場の生産性を高める点でも、積極的に採用を提案していく。
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