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1級学科 早期受験可能/国交省 2級合格者に優遇措置/技術検定制度見直し20161221建設通信
国土交通省は、土木施工管理技士など建設業法における技術検定制度の見直しに踏み出す。焦点は1級学科試験の受験要件の緩和。2級学科試験の年2回化など、2級の取得促進への取り組みと合わせて、若年層を中心とした“担い手予備軍”に、その先にある1級学科試験の「早期受験」を促す方針だ。2級に合格すれば、翌年度の1級学科試験を受験できる仕組みとすることで、早期受験化への道筋をつくる。
20日の「適正な施工確保のための技術者制度検討会」(座長・小澤一雅東大大学院教授)に、1級学科試験の早期受験化への取り組み方針として受験要件の見直し(案)を提示した。
見直し(案)は、実務経験がなくても年齢を満たした場合に受験を可能とする「年齢を基準に見直す(案)」と、習熟度に関わらず、一定期間の実務経験で受験を可能とする「現行要件から一律に年数を引き下げる(案)」、一定の習熟レベルとして2級検定の取得を条件に前倒す「2級検定の合格者に対して引き下げる(案)」の3パターンを用意。
比較の結果として、学歴(指定学科の有無)の優位性を確保しながら、2級の取得促進や、学科試験の合格者に付与される技士補制度との相乗効果が期待できる「2級検定の合格者に対して引き下げる(案)」が適当と判断した。
■高卒は最大5年の短縮
2級検定の取得者(合格者)に対して、翌年度から1級学科試験の受験を可能とする「2級検定の合格者に対して(受験要件を)引き下げる(案)」は、指定学科の大学を卒業した場合、22歳までに2級の学科試験に合格、大学を卒業した後に1年の実務経験を経て、24歳で実地試験に合格すれば、翌年度(25歳)に1級学科試験の受験が可能。
これまでは大学を卒業した後、3年間の実務経験を積んで、26歳で受験するケースが最短だったが、2級検定の取得を要件とすることで1級を受験できるタイミングが1年早まる計算だ。
最短で23歳での受験が可能となる指定学科の高校を卒業した者にいたっては、最大で5年の短縮が図られるなど、2級検定の合格によるメリットが大きく働くことになる。結果的に2級検定の合格をもって、実務経験の年数を問わない格好だ。
■学科合格者に「技士補」
この受験要件の緩和にプラスして、学科試験の合格者に「技士補(仮称)」の名称を付与。特に1級の学科試験に合格した「1級技士補」のうち、2級検定を取得している者は、専門技術や施工管理、法令などの一般的な知識と、現場実務に関する一応の応用能力を持つ「技士補」として実際の現場で活用していく方針だ。
具体策となるのは、19日に改正した「監理技術者制度運用マニュアル」に推奨事項として位置付けられた、大規模工事における監理技術者の補佐的な役割を担う技術者の配置。
この補佐的な役割を担う担当技術者に「技士補」を活用することで、実際の現場での活躍、活用を求めていく。
今後、発注時の総合評価におけるインセンティブや、更新制の導入、有効期間といった名称付与後の取り扱いなど、細部の制度設計に踏み出すことになる。
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