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公共事業関係 5年連続増加/ストック効果を重視/国交省・17年度予算案20161226建設通信
国土交通省の2017年度予算案は、一般会計が前年度と同水準の5兆7946億円となった。公共事業関係費は前年度比0.01%(約18億円)増の5兆1807億円。前年度に引き続き微増ではあるが、5年連続の増加となり、安定的かつ継続的に公共投資を確保する傾向が維持される形となった。一般公共事業費には5兆1273億円、災害復旧等に534億円を計上した。非公共事業費は、その他施設費に615億円を充てる。「成長と分配の好循環」による日本全体の成長力の底上げなどの実現に向け、ストック効果を重視した社会資本整備などを推進する。
17年度予算では、東日本大震災や熊本地震などによる「被災地の復旧・復興」の加速と、「国民生活の安全・安心の確保」「生産性向上による成長力の強化」「地域の活性化と豊かな暮らしの実現」の4分野に重点化。石井啓一国交相は「省が抱える喫緊の課題に対応する予算を確保できた」と強調。国土強靱化を推進するため、防災意識社会への転換を図りつつ、ハード・ソフトを総動員した防災・減災対策を推進。戦略的なインフラ老朽化対策にも取り組む。
国費総括表を見ると、「治山治水」「道路整備」「港湾空港鉄道等」「社会資本総合整備」の対前年度倍率は1・00と横ばいになっているが、「市街地整備」や「防災・安全交付金」が微増となっている。
4つの重点分野のうち、「生産性向上による成長力の強化」では、3大都市圏環状道路の整備推進など、効率的な物流ネットワークの強化に2529億円を計上。整備新幹線の着実な整備に755億円、LNGバンカリング拠点の形成などに取り組む国際コンテナ戦略港湾等の機能強化には841億円などを配分した。民間のビジネス機会拡大に取り組むPPP/PFIの推進には277億円、ICT土工などの地方公共団体への拡大などに取り組むi−Construction(アイ・コンストラクション)の推進には3億円を充てる。
安全・安心の確保としては、インフラ老朽化に対応する戦略的な維持管理・更新の推進には4249億円を措置。激甚化する水害・土砂災害や切迫する巨大地震への備えや加速するインフラ老朽化対策に対応する戦略的な維持管理・更新などに取り組む。水防災意識社会の再構築に向けた水害対策や土砂・火山災害対策の推進に4735億円、南海トラフ巨大地震・首都直下地震対策の推進には1622億円、地域における総合的な防災・減災対策、老朽化対策等に対して集中的に支援する「防災・安全交付金」は、1兆1057億円を計上した。
「地域の活性化と豊かな暮らしの実現」の分野では、「コンパクト・プラス・ネットワーク」の形成に向けた、都市機能の集約・再編等によるコンパクトシティ施策の推進に166億円を充てる。広域的な経済・生産圏の形成を促進する道路ネットワークによる地域・拠点の連携に3693億円を配分する。
被災地の復旧・復興では、復興道路・復興支援道路の緊急整備や堤防のかさ上げ、耐震化など河川仮施設の整備などを推進するインフラ整備に2833億円を確保した。
また、公共工事の施工時期の平準化などを図るため、2カ年国債1491億8000万円、ゼロ国債1412億9500万円を設定している。
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