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シールドTの安全強化/専門業者の意見踏まえ施工計画/厚労省 2月に指針策定20161228建設通信

 厚生労働省は、施工条件に関係なく、すべてのシールドトンネル工事を対象に安全対策を強化し、労働災害を防ぐことを目的とした『シールドトンネル工事に係る安全対策ガイドライン』の案をまとめた。設計者や元請施工者が、専門工事業者の意見を踏まえたリスクアセスメントを実施し、その結果を設計図書や施工計画に反映させることを、契約書や仕様書など契約図書の中に規定するよう、公共工事や公益工事などの発注者に求めたことが最大のポイント。「発注者としての責務を明確にし、発注者も巻き込んで安全対策の取り組みを一層充実させて労災を防ぐ」(厚労省)との狙いを込めた。ガイドライン案に対する一般意見を募った上で、2017年2月中にガイドラインを策定し、適用を始める。

 ガイドライン案によると、発注者の取り組みは3項目ある。契約図書にリスクアセスメントの実施とその結果を施工計画になどに反映させると規定するだけでなく、リスクアセスメントは、当初工事計画にはない新たな作業方法・機械設備の採用時などでの実施を求めている。

 また、発注者にシールドトンネル建設工事の安全に詳しい技術職員がいない場合などは、「中立性のあるシールドトンネルの専門家などによる安全性の確認を受けることが望ましい」と明記した。

 設計者や施工者による取り組みは、▽リスクアセスメントの的確な実施▽ボーリング調査結果に基づくシールド工法計画、施工状況に応じた施工計画見直し、発注者との設計変更協議▽シールド機のテールシールは十分な止水性が確保できる構造、段数、材質にする▽セグメントは脆性的な破壊を生じない設計にする▽十分な数のテーパーセグメントを用意▽テールシール用グリースは裏込め材との接触による固化などの変性、非定常時の溶接による火災を十分考慮して選定▽シールド機発進前と発進直後にも測量を実施し、ダブルチェックを基本とする。

 このほか定期的に測量するとともに、変動を想定して一定時間経過後改めて測量し、掘進線が設計計画線から外れ、許容される偏差の上限値を超過した場合は、直ちに掘進計画を見直すなど、新たな対策を含み示した。

 ガイドライン案は、厚労省が設けた有識者で構成する「シールドトンネルの施工に係る安全対策検討会」がことし6月に策定した、今後の安全対策についての提言を含む報告書を基に、国土交通省や公益事業者など関係機関と調整し、まとめた。

 厚労省は、12年2月に岡山県倉敷市の海底シールドトンネル掘削中に、海水が流入して作業員5人が死亡した事故を踏まえ検討会を設置し、対策を議論していた。


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