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大災害に備え/復興CM 検証大詰め/国交省/一般工事にツール活用20170118建設通信

【効果や課題、留意点整理】
 東日本大震災の復興を支えてきた「復興CM(コンストラクション・マネジメント)方式」の検証作業が大詰めを迎えている。国土交通省は16日に第3回の「東日本復興CM方式の検証と今後の活用に向けた研究会」(座長・大森文彦弁護士・東洋大教授)を開催。検証・評価のポイントとして、ツールごとの導入メリットなどを整理した。3月に最終となる第4回の開催を予定。年度内をめどに報告書をまとめる。

 焦点となるのは、工期短縮への要請や遅延リスクの回避あるいは発注者のマンパワー不足やノウハウの補完といった復興事業に求められる特有のニーズに、復興CM方式の特徴であるCMR(コンストラクション・マネジャー)による「マネジメント」の活用や、実費に報酬を加算して支払う「コストプラスフィー契約」の導入がどう有効に機能したのかといった点だ。

 裏を返せば、当時の被災自治体など発注者が抱える課題を解決してきた、その導入メリットは、復興CM方式という仕組みが持つ新たな契約方式としての可能性を示す。全体の仕組みを構成する「活用ツール」を“部品”とすれば、それぞれの部品をピックアップして平常時の入札契約制度に生かすこともできる。

 例えば、スケジュールの短縮や遅延リスクの回避など早期の事業進捗を念頭に置けば、民間企業が持つ「マネジメント力」の活用や、調査・測量から設計・施工に至るまで一連の流れの中で進めることができる 「設計施工の一体実施(一括発注)」が有効だ。

 一方、想定されるあらゆるリスクに対応するための経費をあらかじめ別枠で見込んでおく「リスク管理費」の導入は、受発注者間における円滑な設計変更に役立つ。

 「コストプラスフィー契約」や、受注者がすべてのコスト情報を開示する「オープンブック方式」の活用は、事業費の適切な管理(コストの縮減)や復興事業の特有の課題である仕様・数量の不確実性への対応、透明性(公正対価)の確保に、その効果を発揮することになる。

 アウトプットとなる報告書は「事業の立ち上げ段階」から「事業者選定・契約段階」「事業実施段階」「効果の検証・評価」に至る各フェーズに沿って整理していくことをイメージ。『東日本復興CM方式の評価と検証』として、導入の背景や経緯、各ツールの今後の活用に向けた留意点などを示す。

 効果や課題、留意点を整理しておくことで、次なる大災害への備えを固める一方、一般の公共工事への適用も見据える。

 特にCMRの建設業法上の位置付けや、必ずしも明確になっていないリスク管理費の概念を積算体系上にどう位置付けることができるかといった点は今後の検討課題に設定。次のステージとして、平常時の適用を含めた、制度的な課題解決に向き合う方針だ。


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