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工学系教育/産業構造変化に柔軟対応/文科省 基礎、分野創生も検討20170118建設通信

 文部科学省は、土木建築工学や電気通信工学など、大学の工学系教育の改革に乗り出す。第4次産業革命や「超スマート社会」の実現、新たな科学技術の展開に対応した人材育成などができるよう、不断の見直しができる教育システムの構築を目指し、工学系教育のあり方を有識者会議で議論する。議論の成果は、5−6月ごろに中間報告としてまとめる。中間報告の内容は、6月に改定を予定する政府の成長戦略に反映させる。

 文科省は17日に有識者18人で構成する「大学における工学系教育の在り方に関する検討委員会」(座長・小野寺正KDDI取締役会長)の初会合を開き、検討を始めた。土木建築工学関係では、鹿島の利穂吉彦執行役員土木管理本部副本部長兼土木企画部長が委員として参加している。

 検討委では、▽工学系共通基礎科目の教育内容・方法など基盤的工学系教育▽AI(人工知能)、ビッグデータ、IoT(モノのインターネット)などの進展による産業構造の変化に柔軟に対応する教育内容・方法など、変化する時代の波に対応する工学系教育▽「アントレプレナーシップ教育」や「デザインオリエンテッド」な分野創生教育の内容・方法といった、新たに時代を創り出す人材輩出を目的とした工学系教育−−の3つを検討の視点に置く。

 その上で、分野横断的な新た課題に対応した柔軟な学科・専攻体制の構築とほかの分野との融合の推進など、工学系学部・大学院の教育体制・教育課程のあり方を議論する。産業界との人材交流やインターンシップなど産学連携による協働プログラム構築など産学連携のあり方や国際化の推進策なども検討していく。

 17日の初会合では、委員から「情報をうまく使いこなして企業や研究(大学)の就業環境をよくすることは必須になっている」「アントレプレナーシップ教育では教える側のリソースが不足している」「技術倫理教育では工学系と哲学系の連携が重要」「グローバル経済の中では、インターンシップは国内ではなく、アジアなどの途上国で実施すべき」などと、さまざまな意見が出ていた。

 文科省によると、工学系学部の志願者数は2007年度以降増加しているものの、入学者数は減少傾向が続き、09年度以降は約9万人とほぼ横ばいで推移しているという。ただ、学科別の入学者数を1990年度と14年度で比べると、土木建築工学の学士の割合は、90年度には入学者数の19.63%を占めていたが、14年度には15.19%に減少した。また、修士と博士でも同様に土木建築工学の入学者数は、電気通信工学などとともに減っている。

 検討委は、未来の産業構造・社会変革に対応する工学系教育の具体的なあり方を専門的に調査研究するため、検討委の下に作業部会の設置を決めた。作業部会の検討成果は検討委に報告する。


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