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ドローン訓練に廃校利用/職人育成塾やメーカー、教習・研究拠点に/自治体も協力20170119建設工業
建設業界でも活用が進むドローン(小型無人機)の操縦訓練に廃校を利用する動きが広がっている。少子化で廃校が増える中、まとまった空間が必要な操縦訓練の場所として注目を集めている。学校を管理する地方自治体もこうした民間の取り組みに協力している。
群馬県沼田市の廃校(南郷小学校)を利用して板金と瓦の職人育成を昨年始めた職人育成塾「利根沼田テクノアカデミー」では、6月にドローン教習も始める。南郷小跡から十数キロ離れた平川小学校跡を利用したドローン教習施設を計画。20日に関係者を集めた準備会議を開く。
建設分野でのドローン利用は、現場管理や災害対応などが想定され、国土交通省が主導する建設現場の生産性向上施策i−Constructionでも有効なツールに位置付けられる。アカデミーでは、安全飛行の知識・技術を習得し、各種業務に活用できるようにするカリキュラムを組む。
アカデミー理事の青柳剛群馬県建設業協会会長もドローン活用を推進。ツイッターで県内の災害情報などを共有する協会のシステムでは、先週からの寒波による積雪や除雪の状況をドローンで撮影し、情報提供した。
ドローン製造・販売のサイトテック(齊藤邦夫社長)は昨年8月、甲府市の本社を同じ山梨県内で廃校となった身延町の中富中学校跡に移転。技術研究所やフライト試験所も備えた拠点にした。電力工事向け単管や発電機など30キログラムまでの資機材を運べるドローンを開発した同社は、体育館をホバリング特性の分析など技術開発に役立てている。廃校は顧客向けのセミナーにも利用。齊藤社長は「町の協力を得られたことが大きい」と廃校利用のメリットを強調する。
秋田県五城目町では昨年8月、日本UAS産業振興協議会(JUIDA)が認定する北海道・東北地域初のドローンスクール「Dアカデミー東北」が馬場目小学校跡に開設された。ドローンを操れる人材のトレーニングを行っており、建設分野からの受講も多い。
スカイロボット(東京都中央区、貝應大介社長)は、建設会社の長尾機設(静岡県御前崎市、長尾任子社長)と業務提携し、静岡県掛川市の旧原泉小学校跡に昨年11月29日、「ドローンスクールジャパン静岡掛川校」を開校した。空撮、インフラ点検などの分野や災害時に活躍する人材を育て、県内に新たな人の流れや雇用を創出していく考えだ。実技に力を入れるコースを用意。これまで約20人が受講しており、「測量、電気保守管理、建設といった分野からの受講が多い」(同校)という。
東京都あきる野市は、防災、環境、農林業、観光、建設など各分野でのドローン運用方針を年度末に策定し、17年度事業から展開できるようにする。山間部が多い市内で土砂災害が発生した際の点検に加え、測量や目視では難しい橋梁や各種施設の点検をドローンで実施するなどの構想を練っている。同時にドローンを操縦する人材を戸倉小学校跡の「戸倉しろやまテラス」で育てる官民共同の取り組みも実施している。
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