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【高論卓説】危険なトランプ政権の関税政策 「自由貿易」破壊でドル暴落リスク増大20170130Sankeibiz

「自由貿易」破壊でドル暴落リスク増大

 トランプ米大統領は、メキシコからの輸入品に20%の関税をかける案を検討しているが、世界貿易機関(WTO)違反の疑いがある。今後、WTO違反の嫌疑が濃い対応が続出すれば、世界の市場は「リスクオフ」と判断して、ドル下落圧力が高まるかもしれない。

 一方、財政拡張はドル高要因となる。どちらの力が勝るのか。「自由貿易」秩序の破壊を市場が認識したとき、ドル下落圧力が優位になる局面になると予想する

 ホワイトハウスのスパイサー報道官は26日、記者団に対し「輸入品に対し、新たに20%の税を課す」と述べた。

 詳細がはっきりしないので、正確な結論を導き出すのは難しいが、もし、メキシコからの輸入品にだけ新たな課税を実施するなら、それはWTO原則に違反する可能性が高そうだ。

 また、トランプ大統領は昨年の大統領選の中で、中国からの輸入品に45%、メキシコからの輸入品に35%の国境税を課す方針を示していたが、特定の国からの輸入を狙い撃ちし、高い関税を課すこともWTO原則に反することになる。

 米国内のメディアの論調をみていると、米国の経済にとって明確に打撃となるような対応策は、「口先介入」的な存在で、ブラフとして使っても、現実には実行しないだろうとの見方が多かった。

 また、市場関係者の多くは、今は口をつぐんでいるインフラ投資や1兆ドル規模の減税について、いずれ詳細なプランが示されると期待している。

 タイトな雇用環境の下での財政拡張は、ドル高を促進する要因となる。あいまってインフレ期待が高まり、現実の物価上昇率も加速の気配をみせれば、米連邦準備制度理事会(FRB)の利上げペースも自ずと速まっていくだろう。そのことが、さらにドルを押し上げる要因となる。


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