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セーフティーネット保証5号/一律80%に引下げ20170220建設通信
【小規模事業者への支援拡充/信用保険法等改正案、今国会へ】
経済産業省が今国会に提出する「中小企業の経営の改善を促進するための中小企業信用保険法等の一部を改正する法律案」(信用保険法等改正案)の全容が明らかとなった。セーフティーネット保証(100%保証)は、大規模な経済危機、災害により信用収縮が生じた場合に対処するため、業種に関係なく適用期間を1年とするなど、あらかじめ適用期限を区切って発動できる新たなセーフティーネットとして「危機関連保証」を創設する。その一方で、不況業種に対応するセーフティーネット保証5号は見直す。金融機関が前面に立って、不況業種企業の経営改善や事業転換が促されるよう、現行100%の保証割合を一律80%に引き下げる。また、小規模事業者や創業・事業承継への資金需要にきめ細かく対応するための支援措置拡充なども盛り込んだ。3月上旬に改正法案を閣議決定し、国会への提出を目指す。法案が国会で成立すれば、公布から1年以内に施行となる。
信用保険法等改正案は、信用補完制度(信用保証制度)を通じて、中小企業の経営改善や生産性向上を促進することが目的。中小企業信用保険法、信用保証協会法、産業競争力強化法、中小企業経営承継円滑化法を束ねて改正する。新たなセーフティーネットとして創設する危機関連保証は、従来の保証限度額とは別枠で最大2億8000万円の保証を実施する。保証割合は100%となる。
また、100%保証は維持した上で、小規模事業者の持続的発展を支える特別小口保険の保証限度額を1250万円から2000万円に拡充する。創業へのチャレンジを促すため、創業関連保証も100%保証を維持し、保証限度額を1000万円から2000万円に引き上げる。
企業の事業承継を促進するため、法の認定を受けた中小企業の代表者個人が事業承継時に必要となる株式取得資金などを信用保険の対象に加える。
信用保証協会と金融機関が連携して中小企業への経営支援を強化するための措置も講じる。信用保証協会の業務として、中小企業に対する経営支援を追加する。あわせて、業務の運営に当たり信用保証協会と銀行などの金融機関が連携することを法に明記する。
協会と金融機関の連携を踏まえ、協会は、中小企業に対する金融機関の積極的な支援姿勢に直結する、金融機関による保証の付かないプロパー融資の状況や経営支援方針などを確認しながら保証を実施することで、保証付き融資(一般保証、80%保証)とプロパー融資を適切に組み合わせるリスク分担を行う。
また、金融機関の支援姿勢を確保して、中小企業の経営改善や事業転換が進むよう、セーフティーネット保証5号の保証割合を80%に引き下げる。このほか、協会が地方創生に貢献するよう、事業再生ファンドだけでなく、創業や中小企業の経営改善支援を目的としたファンドへの出資もできるようにする。
法案には、業種別での利用が最も多く、利用全体の3割が建設業となっているセーフティーネット保証5号の保証割合引き下げがあることから、中小建設企業の今後の資金繰りに影響が出る可能性があるとみられる。
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