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平準化と担い手確保/政策的観点から取組み加速/国交省20170221建設通信
国土交通省は、直轄業務を対象に、担い手の確保・育成という政策的ニーズへの対応を加速させる方針だ。取り組みの中核となるのは、履行期限の平準化(年度末に集中する納期の分散)と、若手技術者の積極的な活用(若手技術者の配置を促す入札契約方式)の2点。20日の「調査・設計等分野における品質確保に関する懇談会」(座長・小澤一雅東大大学院教授)に取り組みの方向性を提示した。
履行期限の平準化として打ち出すのが、建設生産システム全体で平準化を図る仕組みの構築だ。特に2017年度予算案に当初予算として初めて「ゼロ国債」を設定するなど、省を挙げて、公共工事の平準化に力を入れる中、工事の発注に連動する調査・設計の平準化に踏み出す。
工種ごとの標準的な履行期間(案)の作成など、適切な履行期間を確保する一方で、年度末に納期が集中してしまう傾向が強い業務発注サイクルの見直しに取り組む。 繰越制度や国債の効果的な活用など、 納期の分散を可能にする制度も視野に検討を進める。
年度中盤にも“山”納期の集中分散
直轄業務の15年度の実績をみると、その約6割が3月の納期となるなど、3月末に納期の“山”がきている現状がある。
しかし、平準化の推進を目的に、17年度予算案に設定した「ゼロ国債」を活用すると、これまでの工事発注のパターンが変化。ゼロ国債の活用工事は、年度後半(1−3月)の工事発注、翌年度からの工事着手が可能となることから、これに連動して、年度の中盤(9−10月)にもう1つの納期の“山”をつくる必要がある。
その納期の分散(平準化)をもたらす仕組みとして、業務サイクルの見直しに乗り出す必要があるとみている。
すべての地整で試行を原則化
一方、担い手の確保・育成へ、若手技術者の配置を促す入札契約方式(総合評価落札方式)の試行も積極的に推進する。
一定年齢以下の管理技術者を配置した場合に、その管理技術者に代えてベテランの補助技術者を評価する「タイプI」、一定年齢以下の若手技術者の配置に配慮した評価項目を設定する「タイプII」、管理技術者や担当技術者が一定年齢以下であることを参加要件に設定する「タイプIII」の試行を継続。
地域の実情に合わせながら、17年度からすべての地方整備局で、この3つのいずれかのタイプの試行を原則化。発注行政の側面からも担い手の確保に力を注ぐ。
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