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清水建設ら/軽荷重機器の免震化可能に/立体自動倉庫向け部分免震システム改良20170224建設工業

 清水建設は23日、日本ピラー工業と共同開発した立体自動倉庫向けの部分免震システムをバージョンアップしたと発表した。新システムは免震支承1台の支持荷重が5トン以下になる軽荷重機器の免震化が可能。生産施設や病院のキュービクル式高圧受電設備(キュービクル)、サーバー、精密部品のストッカーのほか、小規模建屋などに採用を提案していく。

 東日本大震災では、生産施設自体は被害を受けなくても、変電設備を収納するキュービクルが被災したことで製造ラインが停止したケースが多かった。キュービクルへの入力加速度が1G(地球重力)を超えると、内部の機器が損傷するだけでなく、キュービクル自体が転倒する可能性もある。

 そこで両社は、14年に開発した立体自動倉庫向けの部分免震システム「ラックベーススライダー」を改良。震度6強〜7クラスの大地震に対しても入力加速度を0・3G程度に低減できる免震効果を発揮する一方、強風には反応しない部分免震システム「安震スライダー」を開発した。

 ラックベーススライダーと同様、基礎と免震化対象物の架台との間に設置する「傾斜すべり支承」という特殊な装置を使う。この装置は、直交する上下2本のレール「すべり板」とそれらを連結しつつすべり板上をスライドする「摺動子(すりどうし)」と呼ぶ部材で構成する。

 上下のすべり板はそれぞれ免震化対象物の底部と基礎上に固定する。摺動子は下のすべり板上をスライドし、上のすべり板は摺動子上をスライドする。平常時は摺動子がすべり板の中央部に位置するよう、「く」の字形の傾斜を板に付ける。

 この仕組みにより、地震時には上下のすべり板がそれぞれ水平2方向に自由にスライドすることで、あらゆる水平方向の揺れに対して免震効果を発揮。揺れが収まるとすべり材に付けた傾斜により、摺動子が元の位置に戻る復元効果を発揮する。

 摺動子の表面には摩擦材を設置。この抵抗により強風時には摺動子がスライドせず、大地震時には入力地震動が250〜300ガルになると摺動子が滑るため、免震化対象物にそれ以上の加速度が生じることはない。

 すべり板のサイズは免震化対象物の形状や重量により異なるが、長さは80〜100センチ程度、幅は5〜10センチ程度になる。1台の傾斜すべり支承で支持する重量は1〜5トン程度。コストは20トンのキュービクル(長さ約10メートル)に6台設置した場合で400万円程度となる。

 初適用したのは、日本ピラー工業三田工場(兵庫県三田市)の敷地内にある屋外キュービクルで、規模は幅260センチ、奥行き260センチ、高さ265センチ、重量3トン。


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