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大成建設ら/連続ベルコン計測・管理システム開発/搬送土量やベルト破損を高精度認識20170302建設工業
大成建設は、トンネル掘削土の搬送に使用する連続ベルトコンベヤーの計測・管理システムを開発した。光切断法を用いることで、ベルコンに近づくことなく搬送土量やベルトの傷を高精度に計測できるため、ベルトの破断などの未然防止や作業の効率化に役立つ。
同社によると、トンネル工事で発生する機械設備トラブルの28%は連続ベルコンによるもので、このうち73%を搬送ベルトの破断が占めるという。作業の効率化には、搬送ベルトの劣化状況の把握と迅速な補修対応が欠かせない。
さらに、近年使用が増えている密閉型シールドでは、切羽の安定にカッターチャンバーの圧力と切羽の土圧と地下水圧のバランスが重要になるため、土砂の取り込みすぎやチャンバー内の閉そくを起こさないよう掘進量と排土量のバランスを取ることが重要になる。
今回、建設工事現場向けソフトウエアなどを開発する演算工房(京都市上京区、林稔社長)、連続ベルコンの製造などを手掛けるタグチ工業(福岡市博多区、田口一生社長)と共同開発した「ベルコンスキャナ」は、光切断法を用いた土量計測システムと搬送ベルト傷検知システムで構成する。
ベルトに照射したラインレーザー光で搬送土量やベルトの断面形状を測定。デジタルカメラで撮影した画像を解析し、搬送土の断面積やベルトの劣化状況を確認する。
土量計測では、計測モニターに掘削に応じた土量の収支バランスを表示し、バランスの異常を警報で伝達するため、掘削の継続・中断を迅速に判断できる。従来の計測手法として用いられる2次元スキャナーでは、計測誤差が10%だったのに対し、誤差を2%以内に抑えられる。
搬送ベルト傷検知では、ベルトに近づくことなくリアルタイムに傷を把握できるため、作業員の目視で行うしかなかった従来の点検方法に比べ、点検作業の精度と安全性が大幅に高まる。
傷の位置や大きさ、深さをマイクロメートルの単位で把握できることから、ベルトの破断や大きな損傷が発生する前に掘削工程に合わせてベルト交換ができるようになる。ベルトが破損すると復旧には通常4〜5日を要するが、現在導入している2現場ではベルトの破損はなく、作業の効率化に効果を発揮している。
同社は今後、同システムを連続ベルコン導入現場に標準採用する方針で、17年度以降は6現場での導入を予定している。
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