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日建連/時間外労働 上限規制に賛同/五輪以降、段階的な実施要請20170306建設通信
日本建設業連合会(中村満義会長)は、3日に開かれた石井啓一国土交通相との意見交換会で、建設業への時間外労働の上限規制導入に賛同する考えを示した。上限規制導入に当たっては、2020年夏季東京五輪以降を目標に週休2日制の普及度合いに合わせた段階的な実施を要請。また、週休2日制を実現するため、公共工事での条件整備や民間工事発注者に対して適正な工期での発注を呼び掛けることも求めた。日建連は今後、長時間労働の是正に向けて組織体制を整え、具体的な検討に着手する。
意見交換会では石井国交相に、建設業における長時間労働是正についての基本的考えを盛り込んだ要望書を提出した。建設業就業者の実労働時間が全産業平均を上回っている最大の要因は、週休2日制がほとんど普及していない点にあると指摘。その上で、現状の労働環境を放置した場合、若年層の入職が進まず、高齢者の大量離職により、10年を待たずに生産体制が破たんすると懸念し、政府が進める長時間労働の是正を「方向性としては歓迎する」との認識を示した。
ただ、当面は五輪関連事業や災害復旧・復興など工期の遅延が許されない状況下にあり、急激に労働時間の短縮を進めることは困難なため、時間外労働の上限規制導入については、段階的な実施など、業界の実情に即した対応を求めた。
中村会長は、公共工事設計労務単価の5年連続引き上げに感謝した上で、労務賃金改善のさらなる強化と、担い手確保に向けた労働時間の短縮に日建連として全力で取り組む決意を表明した。
次期会長に内定している山内隆司副会長・建築本部長は、建設業への36(さぶろく)協定の上限の適用について、日建連として賛同する方針を説明し、労働時間の短縮へ向けた週休2日の定着を加速させる考えを示した。
とはいえ、週休2日の定着は、工期の延伸と賃金引き上げによるコストアップに直結することから、発注者と社会全体に受け入れてもらえる環境づくりへの協力を求めた。
日建連は2月23日の理事会で、「働き方改革を踏まえた労務賃金改善などへの対応」として、週休2日を踏まえた労務賃金支払いのための環境整備や適正な受注活動の徹底、労務賃金の改善・社会保険加入の促進を決議した。
今後は、政府の動きを踏まえながら、 週休2日制を普及するための中期的な行動計画策定に向けた組織体制整備など、 会員一丸となった建設業の働き方改革を加速させる。
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