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沿線活性へ「リノベスクール」/池上周辺エリアでまちづくり推進/東急電鉄20170306建設通信
東京急行電鉄は、東急線沿線の活性化に向けた新しいまちづくりの手法として、東京都大田区の池上周辺エリアを対象に「リノベーションまちづくり」に取り組む。その一環として、3日から5日まで「リノベーションスクール@東急池上線」を開催。全国から集まった約30人の参加者が、建築家らの指導のもと、空き店舗や銭湯などを対象にリノベーション事業のプランをつくり、最終日にはオーナーに公開プレゼンテーションした。今後、事業化に向けて推進する。同スクールの開催は、「民間事業者としては初の取り組み」(東急電鉄)となる。
1922年に池上本門寺への参拝客輸送を目的に開業した東急池上線は、乗降客数が年々増加している。池上、蒲田、武蔵新田などからなる池上周辺エリアは、住宅と工場が共存する「住工調和」の文化や、地域密着型の商店街などがある一方、工場数の減少に伴う就業人口数の減少、14.8%という高い空き家率などの課題を抱えている。
リノベーションまちづくりは、こうした課題に対し、空き家などを活用してエリアを活性化する。近年、一部の自治体で導入され始めている。
東急電鉄は、老朽化している池上駅の駅舎建て替えと駅ビル化を計画。これに伴う新しいまちづくりの手法として、池上周辺エリアの特性と親和性の高い「リノベーションまちづくり」を推進することで、地域社会と密着したエリア活性化を目指す。「これからの開発は新しい“ハコ”をつくるだけでなく、ストーリーを付け、中身を詰めるとともに、古いものを生かして新しい味付けをすることが必要」(太田雅文都市創造本部副事業部長)。この一環となるリノベーションスクールは、遊休不動産の活用を通じて、まちに新しいビジネスを生み出し、エリアを再生する実践の場。リノベーションスクール@東急池上線は、リノベリング(豊島区)が企画、大田区が後援し、同区の池上本門寺朗峰会館で3日間にわたり開催。まちや団地、店舗などのリノベーションによる再生事業を手掛ける建築家らが講師・ユニット(班)マスターを務め、講習後4班に分かれた参加者が同エリアにある銭湯や寺院、商店街の空き店舗、本門寺公園を対象に現地見学した上で、魅力を向上させるリノベーションの事業プランを策定する。
東急電鉄は、このほかにも、横浜市と「次世代郊外まちづくり」の推進に向けた包括協定を結ぶなど、沿線の活性化に取り組んでいる。
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