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国交省・新技術基本計画案/人が主役のイノベーション創出20170314建設通信
【調達方法の工夫検討/導入促進型、ECI活用】
人口減少を背景に将来の担い手不足を補う「生産性の向上」が建設産業における必須の課題になっている。i−Construction(アイ・コンストラクション)の推進など、ICT(情報通信技術)の導入が大きくクローズアップされる中、IoT(モノのインターネット)やAI(人工知能)、ビッグデータといった最新技術の活用は、産業の将来を支えるトレンドの1つとして浮かび上がっている。
国土交通省は、13日に社会資本整備審議会・交通政策審議会の技術部会(部会長・磯部雅彦高知工科大学学長)を開催。2017年度からの5年間における省全体の技術政策の方向性を指し示す、新たな「技術基本計画」(案)をまとめた。
新計画は、技術政策の方向性として、IoTやAI、ビッグデータを積極的に駆使した生産性の向上への視点を重視。官民のそれぞれが持つ最新の技術やノウハウを持ち寄って、スピーディーに現場への実用化を図るオープンイノベーションの活用で、ニーズの把握や研究開発から社会への実装まで、一体的な取り組みの促進を目指す。
実用化という出口を見据えながら、さまざまな組織や人材による“総力戦”で生産性革命に挑む。
計画のポイントになりそうなのが、あくまで「人を主役」とするイノベーションの創出を打ち出している点だ。
大きな柱として、「人を主役とするIoT、AI、ビッグデータ等の活用」を明記。急速に進展する科学技術を、人の力を高めることに生かす点を強調することで、建設産業のみならず、社会的な課題となっている担い手不足への対応を図る。
特にICTの活用によって、女性や高齢者、若者など多様な者が働くことができる持続可能な社会を実現することを重視。科学技術を取り込むことによる効果を「働き方改革」に生かすことで、例えば、これまで「技は(熟練者の仕事を見て)盗むもの」としてきた現場の“慣習”を打破。短期間に集中して専門技術者の育成につなげる。
この好循環を支える仕組みとして、産学官あるいは分野を越えた連携を促進する。社会や現場のニーズに沿った技術開発と、その技術の活用、活用される技術に対する評価と、その評価に基づく技術の改良という連続した流れによって、イノベーションのスパイラルアップを生み出す。
新技術の活用を効果的に公共調達に取り込んでいく視点も重視。革新的技術の初期段階に直面する価格競争力の課題に配慮した「新技術導入促進型」総合評価落札方式の導入や、施工者が持つ独自の技術(新技術)を設計段階から組み込んでいくことができるECI(アーリー・コントラクター・インボルブメント)方式など、優れた技術の普及を加速させる調達方法の工夫も検討課題として盛り込んでいる。
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