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重大性認識は第一報から12日後 緊急調査委で国交省 構造計算書偽造特集54 20051219日経アーキテクチュア
構造計算書偽造問題に対する行政の対応を検証する緊急調査委員会(座長:巽和夫京大名誉教授)の初会合が12月16日に開かれた。国土交通省の山本繁太郎住宅局長から、行政対応の経緯について説明があり、イーホームズから偽造の報告があった当初、担当者が事の重大性を認識せず、緊急対応が遅れていた実態が明らかになった。
国交省の説明によると、10月26日にイーホームズの藤田東吾社長が国交省の担当係長にメールで偽造があった事実を報告。「事態が重要なので、特定行政庁に通知する前に報告にうかがいたい」との内容の記載があったにもかかわらず、担当係長は「本件は申請者と貴社との問題」として取り合わなかった。翌27日に藤田社長から再度、メールと電話で連絡があり、次の日に面談を設定した。
委員からの質疑で、山本局長は「重大性を認識したのは、11月7日に日本建築センターからの報告で、偽装内容が大幅なものだと確認した時だ」と説明した。イーホームズの最初の連絡から12日後のことだ。その翌日から、国交省は緊急対策に着手した。
また、委員の小谷俊介・千葉大学教授からは、「国交省として、建築確認をどうとらえているのか。建築主事が、計算過程を一行一行すべてチェックするのは不可能ではないか」と質問が出た。
小川富由建築指導課長は「今回のケースでは、構造計算プログラムを使っているが、一貫計算ではない。このような場合は、計算プロセスをすべて追ってチェックするのが基本だ」と回答。これに対し、小谷教授は「鉄筋量が通常の半分ならば、図面から不審に思ってチェックできるだろう。しかし、90%に減っているような場合、計算プロセスを追って見つけるのは、まず無理だ」として、国交省の見解に疑問を呈した。
委員は専門家やジャーナリストら10人で構成。今回を含め、2006年2月中旬までに委員会を5回開催し、3月までに報告案をまとめる。次回の会合は12月26日。イーホームズと日本ERI、特定行政庁からヒアリングする予定だ。
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