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**ニッコン e-建設経営通信 【第173号】**
■ Question
社長から教育制度を見直すように指示がありました。当社には10年ほど前に作成した詳細な教育体系があるのですが、どうもそれが効果を出していないと考えての指示のようです。
教育効果があがる教育制度・体系はどのように構築すればいいのでしょうか。
■ Answer
最近、教育制度を見直したいと考える企業が増えています。成果や実績を前面に押し出した人事制度を導入した結果、成果を出す力のばらつきが明らかになったことがきっかけになっているようです。
企業を発展させるためには成果そのものの他に、成果を出すための方法論の明確化、その中で効率的・効果的に仕事ができる社員が必要であり、そのことが再認識されているのでしょう。
ご質問の件ですが、教育体系自体は従来どおり階層・職種ごとに教育したい事項を分かりやすくまとめておけば十分でしょう。余裕があればカリキュラムも含めた教育方法も整理しても良いでしょう。ただその運用では改善が必要です。
教育効果をあげるためには、日常業務の中での支援や指導、仕事の任せ方を工夫することがもっとも重要な点です。顧客や業者との折衝の勘所、施工計画への現場状況の反映の仕方などを、方法論だけではなく、個々の状況を踏まえた実践で教育を行っていくのです。
教育体系や制度はそれらを行うための指針として認識し、制度に頼りきった教育から脱却することが大事です。もちろん教育する側になる管理者に社員育成を押し付けるのではなく、会社組織として教育方法やコミュニケーション技法等の教育、成功・失敗事例の提供、成果を出すための方法論の検証・レベルアップ等の取り組みを行っていかなければなりません。部下育成に優れた管理者に対する報償も必要でしょう。
余談ですが、理想を追いすぎて書類作りばかりになった教育制度を抱えている企業もあります。決め事は「足りないぐらいが丁度いい」とも言います。自社の状況や繁閑を踏まえた制度づくり・運用を考えるべきでしょう。
制度や決め事に終わらない、真の社員育成が行えるようにしてください。
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