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耐震偽装の グレースイン前橋 4か月ぶり営業再開 県内2件目20060322読売
耐震強度偽装事件で、構造計算書の偽造と強度不足が判明して休業中だった前橋市千代田町の「グレースイン前橋」(11階、150室)が21日、補強工事を終えて営業を再開した。偽装が発覚した県内のホテルで営業を再開したのは、「伊勢崎サンホテル」(伊勢崎市)に次いで2件目。約4か月ぶりの営業再開に、従業員らは「この体験を糧に一から頑張りたい」と気持ちを新たにしていた。
グレースイン前橋は、総合経営研究所(東京都)がコンサルティングし、平成設計(同)の下請けで姉歯秀次・元1級建築士が構造計算を担当。一連の偽装発覚後に構造計算をし直したところ強度不足が判明し、昨年11月29日から休業していた。
改修工事は1月19日から行い、壁やはりに鉄板を入れるなどして補強。基準の57%だった耐震強度を100%以上に高めた。改修費用と営業補償は、ともに1億円を超えるとみられ、施工業者の小野里工業(前橋市)が負担する。
また、小野里工業を通じ、総合経営研究所にコンサルタント料4000万円が渡っていることから、同ホテルは、小野里工業に対してコンサル料の返還などを求めていく。同ホテル運営会社の久保田利雄社長(56)は「弁護士を通じて話し合いが付かなければ、訴訟もやむを得ない」と話している。
同ホテルでは、休業中も従業員らがプレハブ小屋で顧客への対応を続け、市内企業を中心に1100社以上の営業回りをしてきた。休業前と同じ勤務シフトで、給料も全額ホテル側から支払われたが、体調を崩して退職した従業員もいたという。
21日は営業再開を祝う花飾りが並ぶ中、午後3時からチェックインが始まった。
中島良浩支配人(45)は「客がいないホテルは魂が抜けたようなもの。営業できないのがつらかった」と振り返り、フロントの新保春美主任は「この日のために皆で励まし合い、頑張ってきた。初心に戻ってやっていく」と張り切っていた。
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