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専門資格導入が必要 建築関係11団体が国交相に改善提言20060530建設通信
日本建築士事務所協会連合会など建築関係11団体は29日、耐震強度偽装事件を受け、設計の高度化に伴う構造、設備の専門資格の導入や、建築士免許の登録更新制度の創設などを柱とする建築設計制度の改善についての提言を北側一雄国土交通相に提出し、提言内容を現在検討している建築士法の改正に反映させることを要請した。提言では、資格の範囲と細分化された実際の設計業務実態が乖離(かいり)していることを指摘し、消費者保護の観点からも権限と責任を明確化した構造や設備の専門資格の創設が必要と強調している。
提言は当初、13団体の連名で提出する予定だったが、日本建築士会連合会と建築技術教育普及センターが最終段階で連名から抜けたため11団体での提出となった。
連名から抜けたことについて、日本建築士会連合会は、「(専門資格の導入について)実現手段についての若干の相違がある。われわれはすでに専攻建築士制度や継続的職能開発(CPD)も実施しており、『資格よりも職能』というスタンスでこれまで取り組んできた」とコメントしている。
一方、日本建築士事務所協会連合会の小川圭一会長は、11団体での提言となったことについて、「非常に残念だが、ある意味しようがない」と述べている。
提言の内容は、(1)専門資格(構造、設備)の導入(2)建築士などの能力維持と登録更新制度の創設(3)管理建築士の要件整備などによる建築士事務所などの業務の適正化――の3点。このうち、専門資格の導入については、一級建築士の免許があれば、意匠、構造、設備の設計をオールマイティーに扱える現行制度を見直し、専門分野別の資格を創設して権限を制限した上で、建築士の責任の明確化を図る必要があるとしている。
能力の維持向上と登録更新制度の創設については、類似事件の抑止と建築士の信頼回復を図る観点から、一定の実務経験、CPDなどを要件とする免許の登録更新制度の必要性を強調している。
管理建築士の要件整備については、免許を取り立ての建築士でも法令上は管理建築士になることが可能という現行制度の見直しが必要としている。管理建築士、構造・設備の専門分野で業務を行う管理専門資格者の要件としては、資格取得後一定期間の実務経験と事務所登録、更新時に必要な知識取得を求めている。
提言に連名している団体は次のとおり。
日本建築士事務所協会連合会、日本建築家協会、建築業協会、日本建築学会、日本建築構造技術者協会、空気調和・衛生工学会、建築設備技術者協会、電気設備学会、日本空調衛生工事業協会、日本設備設計事務所協会、日本電設工業協会。
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