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仙台防衛施設局 国会議員ら14人 口利き 文書残す20060703朝日
防衛施設庁の発注工事や用地買収をめぐって、仙台防衛施設局元幹部が在職中、国会議員やその秘書らから受けた「口利き」を文書に記録していたことがわかった。朝日新聞社が入手した文書には、防衛庁長官を務めた現職国会議員など14人の実名が記載されている。うち2議員側が防衛庁側への働きかけを認めた。施設局元幹部は、文書のほか、議員から建設業者の入札指名を催促された経緯などを業務日誌に書き残していた。
防衛施設庁の発注工事をめぐっては、東京地検の捜査で、官製談合の実態が暴かれたばかり。施設庁主導の談合が長年続いた背景には、今回発覚した防衛族議員らの口利きの多さがあったとされる。官製談合の一面が、この文書や業務日誌で裏づけられた形だ。
朝日新聞社が入手した文書は「斡旋(あっせん)利得議員等リスト」と題され、パソコンに入力されたデータをA4判の紙に印刷したもの。99年4月〜00年6月に、東北6県を管轄する仙台防衛施設局側が受けた口利きの内容がまとめられていた。
文書には、口利きした当時の役職として(1)国会議員9人(衆院7人、参院2人)、元議員1人(2)防衛庁幹部、OB計3人(3)宮城県議1人、の計14人の氏名が記載されていた。国会議員のうち7人は、防衛庁長官など同庁の要職経験者だった。実際には議員秘書が口利きした例も含まれているという。
14人のうち9人は工事発注絡みの口利きで、仙台、盛岡各市など業者の所在地や、土木、建築など工事の種別が記載されている。工事契約に至った例は「契○」、入札での指名は「指○」と記されており、9件中8件に「○」がついていた。
ほかの5人は用地買収絡みで、議員側が買い取りを希望した、飛行場周辺の土地面積や所有者名が記載されていた。防衛施設庁は取材に対し、いずれの土地も買い取ったことを認めている。
文書の冒頭には、00年3月2日などに元防衛庁長官から工事の口利きを受けたと書かれている。施設局元幹部はそのやりとりの詳細を同日付の業務日誌に記していた。
日誌では「山形の建設業者の口添えをしているのに動きが悪いとクレームが施設局に入った。99年度に1回指名したが、落札していない」とし、施設庁幹部が元長官側に説明に行くことになったと記述している。
施設局元幹部は、口利き文書を作成した理由について「00年7月ごろ、議員などから口利きの結果について説明を求められた場合に備えて、施設局建設部に工事発注の件で、同施設部に用地買収の件で報告させた」と証言。その内容は、自宅のパソコンに保管していたという。
防衛施設庁の広報調査室は、文書の記載内容や経緯について「担当課で調査中」としている。
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