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理研と東レ フラーレン用い耐久性倍増 酸化チタンのコーティング材 20051225FujiSankei Business i.
理化学研究所と東レは、炭素でできたサッカーボール状のナノ分子「フラーレン」を用いて、光触媒材料として知られる酸化チタンのコーティング材料の耐久性を二倍に向上する技術を開発した。
酸化チタンは、光を照射すると水酸ラジカル(OHマイナス)と呼ばれる反応性の高い分子が空気中に放出され、これが物質や微生物を分解すると考えられている。
酸化チタンは粒径が数ナノ(一ナノは十億分の一)メートルから数十ナノメートルの微粒子状のものが多く、これらを固定するために接着用高分子が使われる。従来は、酸化チタンの強い物質分解能力によってこのコーティング層が早く劣化してしまうという課題があった。紫外線照射下での連続使用では、わずか一カ月でコート材が劣化する例もある。
フラーレンは、高分子の分解を抑制する機能が知られているナノ分子。フラーレン自体は電気的な極性がなく、疎水性のため、溶媒に溶かして化学工業に利用することが難しい。
理化学研究所では、フラーレンにさまざまな官能基を修飾できる誘導体を作る独自技術を開発済みで、今回その技術を用いて高分子に均一に混合した。
測定の結果、フラーレン誘導体添加光触媒コート材は、酸化チタンの耐久性が二倍以上あった。耐久性を同じにして時間当たりの性能を二倍にするなど、用途に応じて調整することが可能。
また、共同研究者の東レは、この技術が従来のテキスタイル(織物)加工に適用可能なことを確認している。光触媒材料をテキスタイルにコーティング処理することで汚れにくい衣料、カーテン、カーペットなどに応用できる。
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