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地震実験施設を拡張 矢作建設20061018中日新聞
矢作建設工業(名古屋市)は16日、愛知県長久手町に新設した地震工学技術研究所を関係者に公開した。東海地震対策が急がれる中、従来の実験施設を大幅に拡張し、阪神大震災クラスの揺れを起こして耐震性能を実証できる装置を備えた。中部地方では最大級の地震実験施設となる。
同社は、建物の外に取り付ける独自の耐震補強工法「ピタコラム」を公共施設などに展開中。集合住宅の耐震強化が全国的に進んでいないことから、大学との共同研究を進め、新築を含めた高機能・低コスト工法の開発を目指す。
研究所の最大の特徴は、試験構造体に瞬時に揺れを与えることで「動的性能」を検証できること。油圧ジャッキを動かして縦と横の揺れを起こし、実際に起きる地震波を再現する。高さ12メートルのコンクリート壁を2方向に配置しており、3階建て程度の構造体が実験可能という。従来は、ゆっくりと力を加えてひび割れなどを見るか、コンピューターで解析する方法のため、想定値の試験にとどまっていた。
16日に現地で開いた完成式典で、山田文男社長は「高度で高品質な安全がどのようなコストで実現できるかを深く考え、さらに優れた技術を開発したい」と話した。
式典後、開発中の耐震補強工法「セスレット工法」による構造体を公開実験した。セスレット工法は、鉄筋の代わりに、高強度の合成繊維をコンクリートと混ぜ合わせた部材を活用。工期を短縮でき、従来工法で使うブレース材(斜め部材)も不要なため、豊橋技術科学大、名古屋工業大、名古屋大と連携し、2年後の実用化を目指している。
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