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法令順守の徹底 中小建設業にも関心高まる 東建セミナー20061117建設通信
コンプライアンス(法令順守)徹底への関心が、中小建設業にも高まっている。1月からの改正独占禁止法施行のほか、企業に対して財務の信頼性の確保とともに法令順守を促す内部統制構築が求められていることが背景にある。
すでに大手ゼネコンは独禁法だけでなく、さまざまな違法行為による経営リスクが「会社存亡にかかる」として徹底した法令順守へ向けた体制構築を進めていることも、中小企業に影響を与えそうだ。
東京建設業協会(山田恒太郎会長)は16日、東京・元赤坂の明治記念館で、「建設業のためのコンプライアンスセミナー」を開いた。9月にもセミナーを開いており、法令順守に対する取り組み意識の高さを示した格好だ。
改正独禁法に対する取り組みは、規模の大きな企業が個別に社内勉強会を重ねてきた。中堅・中小規模の企業が多い地方建設業界は、県建設業協会や支部単位で専門家を招いて勉強会や講習会を開いていた。
また、全国建設業協会も都道府県建設業協会会長を対象にした独禁法講演会を開いたほか、地方での勉強会のために弁護士・専門家を紹介するなどの支援をしてきた。
また、10月に公正取引委員会が建設業界を対象にした「独禁法に関するコンプライアンス取り組み調査」に対応した企業の一部には、「自社の独禁法違反の可能性」について強い危機感を率直に回答するケースもあるなど、法令順守に対する取り組み意識が高まっていた。
東建のセミナーには、都内中堅・中小企業だけでなく、大手、準大手ゼネコンや会員外企業も含め参加者は100人に達した。
セミナーで講師を務めた赤坂シティ法律事務所の西村泰夫弁護士が、これまでの企業の対応について、「企業理念の不存在または喪失、役員の倫理観の欠如・無責任、監視体制の機能不全、従業員の法令順守意識の欠如が違反行為の原因」とコンプライアンス体制が整っていなかったことを指摘した。
その上で、建設業の場合、独禁法、建設業法、労働関係法令などについて、コンプライアンスマニュアルに基づいて、具体的な行動指針を定める必要があるとした。
また西村弁護士は、入札談合の発覚や、談合に誘われた場合にどのように対応すべきか、具体的な事例を示し、その対応策を解説した。
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