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V字に建機を吊って急斜面を掘削20060510日経コンストラクション
国道沿いの法面の土砂崩れを復旧する工事で,法面上の不安定な土砂を除去している。高さ200m,最大斜度50度の急斜面で作業しているのは,無線で遠隔操作する無人のバックホーだ。法面の上部にウインチを置き,バックホーをワイヤで“V字形”に吊っている。ウインチとバックホーを操作すると,バックホーは上下左右に移動しながら法面を掘削する。
現場は広島県北部にある国道191号沿いの法面。2004年9月の台風18号で土砂崩れが発生した。土砂崩れの規模は幅が約40m,長さが約300m。崩落した土砂が国道を完全にふさぐほど大規模な災害だった。
この地域は台風の進路に当たることが多く,積雪も多い。今後,さらに土砂崩れが発生する懸念がある。そこで2005年3月,広島県は抜本的な復旧工事に着手した。復旧工事は大きく三つの段階に分かれる。最初に,法面上に残っている風倒木などを除去。次に,法面の上部にある不安定な土砂を除去して整地する。最後に法面にモルタルを吹き付けて法枠などを造る。
不安定な土砂の除去作業には課題があった。掘削量は1600m3あり,大きな岩や木の根の掘り起こしも必要。現場の最大斜度は50度で,一般的な建機では作業が不可能だ。そこで,ライト工業は,福永建設工業(本社,広島市)とサカテック(本社,広島県呉市)が2005年に共同で開発した「セーフティークライマー工法」を採用した。
〔現場概要〕
▼名称=道路災害復旧工事(平成16年度災害第419号)一般国道191号▼施工場所=広島県山県郡安芸太田町津浪▼発注者=広島県芸北地域事務所▼施工者=ライト工業(現場代理人:綱川哲,元請けの技術者数=2人)▼主な専門工事会社=福永建設工業(土工事)▼工期=2005年3月〜2007年2月▼工費=約2億8000万円
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