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**ニッコン e-建設経営通信 【第201号】**
■ Question 1
数年前、当社の社長が贈賄罪で逮捕され、最近その判決が確定したので、近く建設業法上の処分が課されるといわれています。
しかし、社長は、摘発された当時とは異なっています。
一方、建設業法の監督処分基準では、代表権のある役員の場合や、役員である場合には、処分が重くなっています。
この場合、どのような考えのもとに処分がされているのでしょうか。
また、監事が不祥事を起こした場合は、どのように運用されているのでしょうか。
■ Answer 1
1 監督処分における会社の役職
建設業法の監督処分基準(平成14年3月28日通知)では、たしかに監督処分は、代表権のある役員か否かで処分期間が異なっています。
この場合の代表権の有る無し、役員で有る無しは、いずれも摘発された事件当時で判断されています。
つまり現時点では退職している社長でも、摘発された事件当時社長であれば社長です。
そうしないと、裁判が長期化したとき等はおかしなことになるからです(また、処分時の役職で判断するとした場合、摘発時と処分時の時間差を利用して、代表権のある役員等を辞めさせて監督処分の軽減を図ることを誘引するため、不適切です)。
2 監事役・監事の場合
「改訂18版 建設業の許可の手引き」(編著 建設業許可行政研究会 発行大成出版社)66頁によると、監事役や監事は、役員は含まれていませんので、一般の社員と同様に扱うこととなります。
■ Question 2
私どもの会社は○○県にて完工高実績3〜4位です。
私は現在51歳、3月までの33年間、建築現場の施工担当をしていました。
3月末に、突然営業部門への転属を命ぜられました。
悩みましたが、これも勉強と4月より見よう見まねで営業をやっています。
現在の建設営業担当者に求められる要件を教えてください。
■ Answer 2
現在の建設営業マンに求められる要件は次の通りです。
(1)一騎打ちセールスから組織セールスへの転換
「犬も歩けば棒に当たる」といった場当たり的な営業活動では、これから益々激変する外部環境に対応できなくなります。
全天候型(官需から民需まで)の受注活動を展開していくためには、マス・セールス、すなわち営業プロジェクトに基づく組織の中で収集してきた情報を共有化し、その中で自分の強みを生かして自己の役割をきっちり果たすことが最も重要です。
建設業界も、個人による一騎討ち営業活動が、組織的プロジェクト営業に敗れ去る時代がきていることを銘記し、すでに、時代は転換していることを確認してください。。
(2)建設営業マンとしての能力の向上
基本的知識、専門的知識を身につけて、まず建設営業マンとしての土台をつくり、必要に応じて施主に対し、充分コンサルテーションができる能力が前提条件となります。
そして総合的な能力として知識にばかりかたよらず、施主との折衝・説得力を実戦で磨き上げることが重要です。
“モノ”を売る前に“ヒト”を売ります。
そうすれば“案件情報”は自然についてきます。
(3)施主市場に対し豊かな感受性(センシビィティー)を養う
ここでいう感受性(センシビィティー)というのは、ヒトであれば相手の気持ちを敏感に察知して行動に移し、又市場であれば業界の動向を先に読みとって行動できる能力のことです。
この2つのセンスをみがくということは、その人の自己成長にもつながっていく大きなテーマにもなります。
(4)単眼思考から複眼思考への転換
高度成長のころの建設業界にあっては、官需一本ヤリ(すなわち単眼思考)の営業活動で充分やっていけたかも知れませんが、低成長時代の今日、残り少ない施主を奪い合う市場においては官需から民需まで、まるでトンボの眼のように360°アンテナを広げて営業活動を行っていかなければ、とても受注にはつなげていけません。
このような考え方を複眼思考といいます。
5)外部環境の変化の先取り
地球はヒトを中心にまわっているわけでもないし、また、自企業の方針・目標に合わせて外部環境が変化しているのでもありません。
丁度例えていえば「雨が降ってきたからカサをさす」というのでは営業対応の面において後手に回ってしまいます。
もしくはうまみのない受注になってしまうケースが多いのです。
だから「雨が降りそうだからカサを持っていく」、すなわち人よりも2手、3手先読みをして手を打っていくことが重要です。
以上5つの要件をものさしにしながら、営業活動を展開していくならば運・不運に左右されず(短期間で左右されることもあるが…)、確実に営業成果をあげることが可能です。
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