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建設生産のライフサイクルでICタグの活用を20060704日経コンストラクション
ICチップとアンテナを内蔵し,無線でデータを読み書きできる小さな荷札−−。それが「ICタグ」だ。このICタグを活用した実例が建設分野で増えてきている。これを受けて,日経コンストラクション6月23日号では特集「ICタグで変わる建設産業」を掲載した。
「ICタグは建設分野に向いている」と指摘するのは日建技術コンサルタント(本社,大阪市中央区)の益倉克成副社長。同副社長は,(財)日本建設情報総合センター(JACIC)に在籍していた2004年度,ICタグの建設分野での活用について研究した。確かに,ICタグは被覆できて耐候性にも優れるなど,総じて土木の現場に適している。データは書き換え可能なので繰り返し使用することも可能だ。
こうしたことから調査や測量,施工,維持管理の分野でICタグの実験や導入が始まっている。例えば,測量。測量で使う杭にICタグを埋め込んだ「情報杭」という製品が存在する。基準点や境界線に埋設し,点検や測量作業の効率を高めることができる。だが,いまのところ情報杭は十分に普及しているとは言えない。
その理由は大きく二つある。一つは,発注者にICタグの形態で納品できないこと。もう一つは,施工や維持管理など他の工程で引き続き使わないことだ。国土交通省が推進する「CALS/ECアクションプログラム」でICタグが明確に位置付けられていないこともある。益倉副社長は,「ICタグを建設生産のライフサイクル全体で使う発想が重要だ」と説く。
受信距離が長い433メガHzの周波数帯が2006年中にもICタグに開放される見通しもある。建設生産の各工程にとどまらず,ライフサイクルでICタグを活用できれば効果はより大きくなるだろう。
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