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非公式な事前協力 はあるかないか ゼネコンとコンサルタントの認識に差20060802日経コンストラクション
2006年4月の(社)日本土木工業協会(土工協)の提言を機に,調査・計画・設計段階における非公式な技術協力,いわゆる「裏設計」をやめると宣言する建設会社やメーカーが相次いでいる。
これに対して,建設コンサルタントの側はどうとらえ,どう対応しようとしているのだろうか。本誌では,大手建設コンサルタント会社30社を対象に,アンケート調査を実施した。
その結果,建設コンサルタントと施工者の間には,大きく認識の差があることが明らかになった。下のグラフに示すように,回答を得られた22社のうち,15社が「過去に非公式な事前協力を受けたことはない」と答えている。「過去に協力を受けたことがある」と答えた6社も,少なくとも2006年1月以降は協力を受けていないとしている。
調査では比較のために,大手建設会社30社にもアンケートを実施し,「協力をしたことがあるか」を尋ねた。調査期間中に談合事件で営業停止を受けていた会社が多く回答数は10社と少ないものの,半数の5社が「過去に協力したことがある」と答え,3社は「2006年1月以降も協力したことがある」と答えた。
この差は一体どこから来るのか。考えられる理由の一つは,施工者は中堅や中小規模の建設コンサルタントを手伝うケースが多いということだ。本誌の施工者への取材でも,「大手コンサルタントの中には,協力を持ちかけても断わる会社がある」,「協力が必要なのは,技術者がいないのに業務を受注してしまう中小のコンサルタント」といった声が聞かれた。
「施工者と建設コンサルタントとの間で,“事前協力”の認識自体に差がある」との指摘もある。建設コンサルタントが数社から資料を取り寄せてある工法を公正に選んだ場合でも,施工者が「協力によって自社の工法が採用された」と談合の材料に使うケースなどだ。
日経コンストラクション7月28日号の特集「『脱・裏設計』の波紋」では,事前協力の実態や土工協の提言に対する建設コンサルタントからの反論,設計業務をめぐる役割分担の変化などを描いた。
発注者,建設コンサルタント,施工者の三者が話し合い,事前協力の実態を明らかにすると共に,設計業務の枠組みを作り直す時期が来ている。
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