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東京都水道局 大規模浄水場更新に備え積立金制度創設 来年度から10年間で500億円20070110建設工業
東京都水道局は07年度に「大規模浄水場更新積立金(仮称)制度」を創設する。高度経済成長期に整備した浄水場が2020年前後から集中的に更新時期を迎えるのに備え、安定給水を確保しながら施設更新を着実に進めるため、積立金を更新費用の一部に充てる。水道局は14年度から日量80万トン分の代替施設を先行整備。費用は1200億円程度を見込んでおり、来年度から10年間で少なくとも500億円を自己財源として積み立てる。
代替施設の先行整備では、三郷浄水場(埼玉県三郷市)内に処理能力日量50万トン程度の浄水施設を新設する。砧浄水場(世田谷区喜多見)と境浄水場(武蔵野市関前)の2カ所で処理能力の回復を目的とした改修も実施。両浄水場の処理能力を現状から日量30万トン程度引き上げる。先行整備は14年度から5年間で完了させる。日量80万トンの処理能力を確保した上で、19年度から浄水場の施設更新を本格化させる。三郷浄水場で増強した日量50万トンの処理能力は、他施設で行う更新時の設備廃止で相殺する。このため、水道局が管理する浄水場全体の処理能力(日量685万9500トン)は増加しない。水道局は、利益剰余金の一部を任意積立金として処分し、先行整備分の更新事業費を積み立てる。積立基準や使途などを定めた積立金要綱を定め、制度の透明化を図る。
浄水場の再構築は都だけでなく、全国の自治体に共通する大きな課題。更新事業に対する国の補助制度が未整備状態にあるため、都は今後、「更新事業に対する国庫補助制度の拡充」と「更新資金を積み立てるためのルール制定」を国に提案する。更新事業に対する国の制度が整った段階で、積立金制度を条例に基づく基金に変更することも検討している。
先行整備に続く本格的な更新事業について、水道局は1兆円程度の費用が必要になると見積もっている。技術革新による事業費の圧縮、アセットマネジメント手法を導入した年度負担の平準化や更新時期の最適化なども検討し、更新時期の到来に備える方針だ。
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