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来春誕生の佐伯国総建設 相互補完で収益体質転換、経常益10億円安定確保へ20071119建設工業
08年4月、佐伯建設工業と国土総合建設が合併して新会社「佐伯国総建設」が誕生する。両社が得意とする海上土木工事での競争力を高めるとともに、佐伯の建築事業や国土総合の地盤改良事業といった個々の強みを相互補完しながら、厳しさが増す建設市場で生き残りを目指す。15日に東京都内で行われた記者会見で、新会社の社長に就任予定の国土総合の稲田直治社長は「主力の公共事業の縮減や、入札方法の多様化など、市場環境が急激に変化する中で、自助努力だけで継続的に事業を発展させるのは難しい」と現状分析した上で、「両社の合併は企業価値の向上、競争力の強化が図れる」ことを強調した。
合併効果として、経営事項審査の評点が1600点程度にアップし、これまで両社が受注できなかった大型工事への参入や、JVスポンサー工事の増加などが期待できるという。技術提案力の向上や営業基盤の相互補完などに加え、「主に土木分野で展開していた国土総合の地盤改良事業を、佐伯の建築事業での基礎工事に水平展開することも考えられる」(稲田社長)。
合理化策では、全国展開する両社の支店・営業所計43拠点の統廃合を進め、新会社発足時までに23拠点に縮小する計画。新会社で代表取締役会長に就く佐伯の大谷昭義社長は「07年4月時点での両社合算の社員数は925人で、今期末には860人程度を見込む。団塊世代社員の大量退職などを踏まえ、10年度には624人にまで削減する」ことを明らかにした。外注費・材料費関連のスケールメリットなどと合わせ、販管費を今期より約10億円減の32億円に圧縮したい考えだ。
両社合算による今期業績見通しは、完工高が730億円(うち羽田プロジェクト関係117億円)、営業利益12億円、経常利益10億円。羽田空港の再拡張関連の売り上げがなくなる10年度には完工高535億円、営業利益13億円、経常利益10億円を確保し、安定した収益体質への転換を図る。今後のアライアンス戦略について、両社長は「当面の企業経営で右肩上がりの予想はできず、先行きの市場環境を見れば(他社とのアライアンスは)十分あり得る」(稲田社長)、「多様な選択肢はあるが、今は来年4月の両社合併に全力投球する」(大谷社長)との見解を示した。
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