社会人(建設業社員)としての基礎知識

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巨額赤字と現場の悲鳴 (編集委員 安西巧)20081216日経産業新聞

 今年6月に取締役を退任した三菱重工業の西岡喬相談役は9年前に社長に就任した直後、未曽有の危機に直面した。安値受注を重ねてきた海外の発電プラント工事などで巨額の損失が発生。社長就任初年度の2000年3月期、連結経常損益は895億円、連結純損益は1370億円のいずれも赤字に転落。決算見通しの公表後、株価が社長就任時点のほぼ半値に急落した。

 「大量の安値受注が設計現場を疲弊させ、工事の手直しの多発を招いた」

 「海外向けの仕事量が急増したうえ、顧客別のコスト、品質、納期に対する要求が増えていることを甘く見ていた」

 当時の西岡氏のコメントには苦悩がにじみ出ている。

 かつて三菱重工は「コストダウン経営」を標榜(ひょうぼう)していた。プラント工事などを安値で受注しても設計の工夫などによって経費削減を徹底し、最終的には利益をひねり出すという手法。提唱者は、西岡氏の社長就任前に社長、会長として10年間社内に君臨していた相川賢太郎氏だった。

三菱重工業の西岡喬相談役
 「どんな経営環境でも1500億円の利益を出せる体質を築いた」というのが相川氏の口癖であり、確かに社長、会長在任中にはその利益水準を達成したこともあった。だが、長年にわたる利益捻出(ねんしゅつ)のプレッシャーは設計や製造の現場を疲弊させ、その反動としてミスや修正が頻発して逆にコストを膨らませ、結果として巨額の赤字を生んだ。

 それだけではない。巨額赤字計上後の数年間、三菱重工ではトラブルや不祥事が頻発した。試験飛行中の純国産ヘリコプター「MH2000」の墜落(2000年)、長崎造船所の相次ぐ火災(02、 04年)、名古屋航空宇宙システム製作所での戦闘機ケーブル切断(02年)など。巨額赤字を計上した海外プラントと分野は異なるものの、これら一連の出来事を、コストダウン経営の副産物である「現場の疲弊」に結びつけて指摘する声もあった。

 ひと昔近く前の故事をあえて持ち出したのは、当時の三菱重工の状況に似た事例を最近目の当たりにしたからだ。大手ゼネコンの大成建設。先月発表した9月中間決算では連結営業損益が259億円の赤字に転落した。同社は1990年代後半以降、不良資産処理などで連結純損益が通期で5度赤字となっているが、本業の収益を表す営業損益での赤字転落は57年の株式上場以来初めて。主な赤字要因は海外土木工事の採算悪化である。

 9月中間期の工事損失引当金は197億円。このうち金額ベースで半分以上が海外工事とされている。同社は土木部門の「脱談合」路線への転換に伴い、海外でのプロジェクト受注を拡大。アラブ首長国連邦(UAE)ドバイの人工島リゾート「パーム・ジュメイラ」の海底トンネル、カタールの空港、トルコのボスポラス海峡横断鉄道など大型工事を次々に手がけている。ただ、資材高騰や労務コスト上昇などにより、採算面で苦境に直面しているもようだ。

大成建設の葉山莞児会長
 「国内で成長が見込めないなら外に目を向ければよい」と土木部門の海外受注拡大を数年来唱えてきた葉山莞児会長は最近では「いきなり経験のない国で大型工事を積極受注しすぎた」と反省の弁を述べている。脱談合路線が明確になり業界の悪弊が断たれつつある一方で、その体質改善のバネになった海外展開でつまずいた形になった。

 気になるのは、かつての三菱重工と同じように、最近の大成にもトラブルや不祥事が目立っていることだ。死者54人を出した昨年9月のベトナム橋梁(きょうりょう)崩落事故(鹿島、新日鉄エンジニアリングとのJV=共同企業体=受注、幹事会社は大成)をはじめ、東京・赤坂の高層マンション工事現場での足場落下(今年5月)やゴンドラ落下(同8月)、今年10月には「さがみ縦貫道路(圏央道)」の基礎工事で発注元の国土交通省に同社が提出していた報告書に大量の資料改ざんが発覚、さらに昨年6月の東京・渋谷の温泉施設爆発事故に絡んで施設の設計を担当していた大成建設のプロジェクトリーダー(50)が先週、業務上過失致死傷容疑で書類送検された。

 トラブル、不祥事は同社だけでなく、他の大手ゼネコンにも施工ミスや労災隠しなどが散見されるが、大成のケースは規模の大きさや深刻さが際立っている。下請けや資材取引先との信頼関係など、現場の士気や安全管理に直結する様々な事柄に問題点があるのかどうか。直接の原因究明だけでなく、トラブルや不祥事の背後にある諸事情の検証も必要ではないか。経営トップの危機感の強弱が再発防止の成果を左右することは言うまでもない。

 大手ゼネコン5社(鹿島、大成、大林組、清水建設、竹中工務店)はその高度な技術力や資金力から「スーパーゼネコン」との異名を持ち、業界内外で別格扱いされてきた。だが、トラブルや不祥事の頻発は信用と信頼を揺るがす。業種を問わず、巨額の赤字は現場の悲鳴であることが少なくない。

 三菱重工の08年3月期の連結経常利益は1095億円。相川会長時代後半の98年3月期以来10年ぶりに1000億円の大台を回復した。品質管理体制の再構築や現場スタッフの機能分担、指揮命令系統の整備など西岡時代に始まった体質改善策が実を結んでいるようだ。

 大成がドバイで手がけたパーム・ジュメイラの海底トンネル工事では、海に鉄板を打ち込み囲い込んで海水を抜き、トンネル開削後に囲みを解いて海水を再び流すというユニークな工法が高い評価を得たという。ものづくりの進化は経営の健全さに支えられている。赤字転落を奇貨に、工事の採算管理を徹底し、さらにトラブルや不祥事の再発防止体制を構築できるのか。大成のリスク・マネジメント(危機管理)への取り組みに注目したい。

東京大:付属病院跡地で基準の20倍の水銀など検出20081216毎日

 東京大は15日、東京都文京区目白台3の医学部付属病院分院跡地の土壌から、最大で都の基準の約20倍の水銀などを検出したと発表した。地下水などの汚染はないという。17日に周辺住民に対する説明会を開き、09年2月から除去作業を行う。

 東大によると、01年4月に閉院した分院の解体工事に伴い、土壌汚染状況調査を実施したところ、226区画のうち21区画で基準値を超える水銀、鉛、六価クロムを検出。鉛や六価クロムは基準の1・2〜5倍だった。廃棄した医薬品などから流出した可能性があるという。解体工事後は留学生用寮などの建設を計画している。

農研機構、鹿島ら 触媒使わずバイオディーゼル燃料製造 試験プラントで実証20081216建設工業

 農業・食品産業技術総合研究機構(農研機構)の食品総合研究所、東京大学、滋賀県立大学、鹿島の4者は、触媒を使わないバイオディーゼル燃料製造技術の開発で、パイロットスケールでの実証試験に成功した。廃食油を有効利用するために、1日あたり500リットルの原料油から400リットル以上のバイオディーゼル燃料を連続製造できるプラントを設計・建設。シンプルな設備構成で、同燃料の成分である脂肪酸メチルエステル(FAME)を効率的に製造できることを確認した。

 共同研究しているのは、「無触媒過熱メタノール蒸気法」と呼ばれる方法で製造する方法。製造技術としてこれまで一般的だった「アルカリ触媒法」と異なり、高温に加熱した原料と高温のメタノール蒸気をほぼ大気圧下で反応させることで、FAMEを製造する方法だ。アルカリなどの触媒や超臨界条件を必要としないので、廃水・廃液がほとんど発生せず、副産物として純度の高いグリセリンを回収できるという特色もある。

 パイロットプラントでの実証試験では、パーム油を主体とする廃油を用いた場合に、1日あたり425リットルのFAMEが製造できることが確認された。4者は、現段階で製造されるFAMEが法基準値を超えているため、シンプルな設備構成を損なうことなく、いっそうの高品質化に向けた研究開発を続行する。あわせて物質収支やエネルギー収支などのデータを収集しながら、実用化を目指す。

安藤建設 風力発電事業化へ、高所風況精査に着手 NEDO共同研究含む8地点20081216建設工業

 安藤建設は15日、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)との共同研究「風力発電フィールドテスト事業(高所風況精査)」を開始したと発表した。08年度共同研究に採択された28地点のうち、同社提案は5地点が含まれている。共同研究採択地以外の3地点とともに、風況データの集積・解析を行い、事業化に向けた作業を進める。

 同社提案で共同研究に採択されたのは長野県2、三重県1、静岡県1、和歌山県1の4県5地点。風力発電所建設の基礎データを収集・解析し、観測実施地域における風車導入の素地を形成。適切な風力発電事業計画の企画提案に役立てる。

 同社は環境事業を主力事業の一つに位置付け、中でも風力発電事業に注力。これまでに、石川県志賀町の「あいの風酒見ウィンドファーム風力発電所」に2000キロワット級風車を5基建設するなど、積極的に展開。「立地調査・開発から風力発電機設置まで」を一貫して対応できる体制を整える数少ないゼネコンとして、全国各地で活動している。また、生態系や景観、電波障害といった環境への評価を行うほか、最近では太陽光発電など他の新エネルギーと複合した企画提案も実施する。さらに一部の事業主体に出資・参画して風力発電所の運営ノウハウの獲得も図っている。

 わが国では地球温暖化対策の一環として10年度の風力発電導入目標を300万キロワットに設定している。ただ、地形が複雑なため、風向・風速の予測が難しく、事業化には精ちなデータ収集・解析が不可欠だ。そこでNEDOが毎年度共同研究者を募り、本年度は52地点の応募があったという。

大林組 新型インフルエンザ対応仕様、緊急病棟を短工期で建設 プレハブ工法開発20081216建設工業

 大林組は15日、新型インフルエンザ対応仕様の緊急病棟を短工期で建設する「パンデミックエマージェンシーセンター」を開発したと発表した。厚生労働省が07年度に策定したガイドラインに沿った仕様の病棟を、プレハブ工法で短期間に施工する。個室病室10室、診察室などで構成する標準モデルを1ユニットとし、患者数に合わせてユニット数を増加することもできる。患者を早期に収容する病床を提供し、新型インフルエンザウイルスの早期封じ込めと感染拡大防止などに役立てる。

 近年、新型インフルエンザの発生に備え、国や地方公共団体などで事前の対策が検討され、ガイドラインの作成や訓練実施など行われている。また、新型インフルエンザ対応の事業継続計画(BCP)を作成する企業も出始めている。パンデミックエマージェンシーセンターは、厚労省の新型インフルエンザ専門家会議が07年3月26日に策定した「医療体制に関するガイドライン」で定める基準に沿い、国や地方公共団体、医療機関など向けに開発した。医療機関の駐車場や隣接する空き地などを利用して、新型インフルエンザ対応の病棟を短期間で建設する。

 標準モデルは平屋で床面積は約480平方メートル。個室病室10室、診察室、スタッフルームなどを設け、個室病室は周囲よりも気圧を低くする陰圧仕様とし、ウイルスが外部に漏れない工夫を採用。病室の外周部には通路を配置し、スタッフや見舞客などと、患者が交差感染しないよう配慮した。さらに、患者が増加した場合には、ユニット単位で増床できる仕組みも取り入れられている。新型インフルエンザの発生・流行の際には、患者の早期収容、ウイルスの早期封じ込めや感染拡大防止などに貢献したいという。

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