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3万社の下請け会社から実態調査,国交省が低価格受注の問題で最終報告20080401日経コンストラクション
国土交通省は3月27日,「低価格受注問題検討委員会」(座長,筑波大学大学院ビジネス科学研究科の平林英勝教授)を開催。低価格受注問題への対応策を盛り込んだ報告書をまとめた。
低価格受注への対応策は,(1)法令に違反する行為の明確化と周知,(2)情報収集の強化,(3)立ち入り検査の強化と充実,(4)建設会社への対応の強化,(5)下請け会社が取るべき対応の周知徹底,(6)発注者への対応の6項目だ。低価格受注による元請け会社から下請け会社へのしわ寄せを防止するために,同委員会が提案した。
元請け会社にわかりにくい形で調査
まずは低価格受注を未然に防止するために,法令違反となる行為を明確にして周知するべきだとした。法令違反となりうる事例を,「建設業法令順守ガイドライン」に追加するように求めている。例えば,工期のしわ寄せが下請け会社に経済的な負担を強いていた事例などが明らかになっている。
情報収集の強化としては,国交省が実施している「下請代金支払状況等実態調査」の調査対象を約3万社に拡大。回答を下請け会社に求める形に改めるよう提言した。調査を受けたことが元請け会社にわかりにくい形で進めるなど,実態をより把握するための方法について助言している。
立ち入り検査も,例えば三次下請け会社など,最下層の下請け会社の状況から上へと順に調べていくことを提案。検査項目についても,指し値などの買いたたきがないかなどを把握できるように拡充すべきだとしている。
元請け会社の報復措置には監督処分も
低価格受注での不適切な取引を抑止する観点から,必要に応じて公正取引委員会に措置請求することも挙げた。独占禁止法に触れない場合には,行政が監督処分や是正勧告の措置を取るように求めている。
さらに,監督処分や是正勧告から1年が経過した時点で,改善の状態をフォローアップ調査することが必要だとした。下請け会社に対する元請け会社の報復措置が調査などで確認された場合には,監督処分などの厳正な措置を取るように提言している。
一方,発注者に対しても,法律上で問題になる行為についてガイドラインを制定し,ダンピングなど発注者による不適正な行為を防止する。勧告や公正取引委員会への申告なども有効だとしている。
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