|
**ニッコン 建設経営通信 【第247号】**
■ Question 1
今回大手ゼネコンとJVを結成して工事を受注しました。
当社はサブですが、当社がこのJV工事について一部下請で施工したいと考えています。
しかし、スポンサーの大手ゼネコン担当者が「JV構成員へのJVからの発注は、建設業法の関係で出来ない」と言っていますが本当でしょうか。
当社は直営班を持っており、出資分の施工は当然として、他の構成員の担当工事を下請で施工することはできないのでしょうか。
スポンサーゼネコン担当者の話の根拠について確認したいのですが。
■ Answer 1
ご質問の件については、以前のQ&Aで次のように、解説してるところです。
『 JV構成員が、自分のJVから下請を受注することは、「自己契約」に該当します。…。また、下請契約とは他の建設業者と間で締結される請負契約(同法2条)」と定義されていますから、自分が元請である請負契約の下請に入ることは建設業法に違反するおそれがあります。なお、このような下請関係は相当いびつなもので、サブ会社の下請施工を他の構成員がチェックしなければ、一括下請負違反に抵触するおそれがあります。……』
この中で、『このような下請関係は相当いびつなもので、サブ会社の下請施工を他の構成員がチェックしなければ、一括下請負違反に抵触するおそれがあります』とは、サブ会社がJV工事を下請施工する場合であってもサブ会社はあくまで下請業者ですから、当該下請工事に当たり、施工上の管理監督機能を有する元請業者の立場にある他の構成員の関与が必要不可欠です。
しかし、そもそもJV構成員は元請業者の一員として受注しているのですから、ともすれば下請業者としてJV工事に入った構成員が元請業者としての役割を果たしつつ施工してしまう、つまり、建設業法からみると、元請機能を担う建設業者がいないままに施工してしまう一括下請負と同様の結果となる可能性が高くなる、ということを意味していると思われます。
■ Question 2
若手社員に基本的な知識が足りなく、段取りミスや手戻りが生じています。若手社員の教育を効果的に行うにはどうしたら良いのでしょうか?
■ Answer 2
若手社員が仕事を覚えるためには、仕事の知識を与えて、現場で実際に仕事を見たりさせたりしながら、それができるまで指導しなければ上達しません。さらに、若手社員に仕事について興味を持たせたり動機づけたりして、自ら調べ取組むように仕向けます。知識と実践の繰り返しによって、若手社員の人材育成を行います。
知識があって、実践の中で意味がつかめます。机上の知識と現場での実践の組み合わせで、効果的な教育ができます。しかし、現場ではどうなっているかと言えば、目の前の仕事を遂行するために、上司・先輩が場当たり的に若手社員に最低限の指導によって仕事を進めています。それでは、若手社員は基本的な知識が欠けているために、自分で仕事の段取りを組立て、仕事の全体を把握し、仕事を進める方法を効果的に学ぶことができません。ちょうど、ゴルフでもテニスでも基本的なフォームを学ばずに、実践の中で数打っているようなものです。先ず、基本的な知識を身に付けるようにすべきです。
現場監督の役割は現場管理です。現場管理は、QCDSすなわち品質管理、原価管理、工程管理、安全管理が主たる管理になります。これがしっかりできて、若手社員の基本的な現場管理力になるのです。段取りミスや手戻りが生じているのは、若手社員がこれらの4つの管理の基本ができていないということです。
多くの建設企業では、若手社員がQCDSの知識を覚えることは、現場のOJTに頼っているのでしょう。基本的な知識は集合研修や勉強会の方が、対象者全員に体系的に効率的に教えることができます。また、このような勉強会の機会に若手社員を集めることで、お互いに刺激し合い、励ましあうことができます。連帯感が生まれて、退職率の低減につながった建設企業もあります。集合研修とOJTは補完的な関係にあり、うまく組み合わせることで教育効果が出ます。知識を学ばせ、実践的にOJTによって指導することが、人材育成のベストな方法になります。
⇒QCDSの基本的考え方を学ぶ教材として、『建設工事担当者の「現場管理力」養成読本』(日本コンサルタントグループ刊 志村満 著)が今年4月に発刊されました。若手社員の基本的な知識を向上させるためにご活用下さい。詳細はトップページのニュースをご覧下さい。
|