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**ニッコン 建設経営通信 【第252号】**
■ Question 1
この6月13日にいわゆる単品スライド条項が発動されたと報道されていましたが、このスライドは過去どの程度発動されてきたのか、教えてください。
■ Answer 1
6月13日に公表された「工事請負契約書第25条第5項(単品スライド条項)の運用について」では、最近の鋼材類、燃料油の高騰に対応したスライド条項の適用ルールを定めたものです。
また、今回の通知では、参考資料ながら、3種類あるスライド条項について初めてそれぞれ名称を示しましたので、以下ではその参考資料に基づき、これまでの適用実績を紹介します。
(なお、今回の通知に基づき、平成20年5月28日付けの建設経営通信249号の内容を一部訂正しております。)
A:
1 全体スライド(公共工事標準請負契約約款第25条第1項〜第4項)
標準約款25条1項〜4項までの規定による「全体スライド」は、ダムや長大橋梁建設工事等長期工事において、ほとんど毎年といっていいほど実績があります。
ちなみに、平成18年度における国土交通省直轄工事(旧建設省分)では、全体で10件で、増額が746,507千円、減額が173,702千円となっています。
2 単品スライド(公共工事標準請負契約約款第25条第5項)
標準約款25条5項の規定による「単品スライド」は、国土交通省では今回で2回目としています。
1度目は、第2次石油ショックといわれた昭和55年3月に通知された「特定建設資材方式」です。当時は現行の第5項が規定されてなかったことから、当時のインフレスライド条項を根拠とする特約条項により実施されました(現行の単品スライド条項は、その後標準請負契約約款を改正して追加されたものです)。
3 インフレスライド(公共工事標準請負契約約款第25条第6項)
標準約款25条6項の規定に基づく「インフレスライド」は、第1次石油ショックといわれた昭和48年から49年にかけて大小5本の通知が出されていますが、インフレの沈静化に伴い、その後の発動実績はいまのところありません。
■ Question 2
先日、若手に溶接作業のとき、「アースをとってくれないか」と指示を出したところ、アースを持ってくるのではなく、アースをはずしてしまいました。最近、このように意思の疎通がとれないと感じることが度々あります。この先大きな事故に繋がらないかと心配です。このままではいけないと思いますので、コミュニケーションを円滑にするために、現場で気をつけることがあれば教えて下さい。
■ Answer 2
現場では言葉の行き違いによるトラブルもよく起こります。これからは若い人と仕事をする場合には特に注意が必要になっていくことでしょう。ベテランの若かりし頃は、先輩や上司から微にいり細にいり教わるということはありませんでした。見て覚えるという大前提の上、何故そうなるのか考えておくように課題を与えられ、試行錯誤の末、自分自身で気が付き、学んでいきました。
しかし今はこういうやり方はなかなか通用しません。若い人たちには自分で考えようという意識が希薄だからです。マニュアル通りにしか仕事をしない、指示されないと動かない、指示以外の余計なことをして怒られるのなら気が利かなくて怒られたほうがよいというような人が多くなりました。
ベテランと若い人とでは物差しが違います。知識と経験が豊富なベテランが理解できるだろうと思ったことでも、若い人には理解できないことがたくさんあります。
指示する時はその目的を明確に伝え、こんな失敗があるかもしれないから気をつけるようにということまで付け加えます。
また指示する際には相手の立場、あるいは自分が責任ある立場に立ったときのことを考えさせることも大切です。
直接自分の利益に繋がらなくとも間接的に自分のプラスになるとわかれば、自分の仕事ではないことでも自主的に動くようになります。訳もわからずやらされたり、頭ごなしに押さえつけるようなものの言い方では若い人はついてきません。
時代が変わってきているのですから、自分も今まで通りというわけにはなかなかいきません。ベテランの人も若い人の考え方・立場を考えながら指導していくことが大切です。自分が折れると考えるのではなく、1段下のフィールドに下りると考えればよいのです。
うまくいかないと感じたらまず自分を振り返ってみて下さい。若い人の気持ちを考えているでしょうか。そうしていくうち自然とよい人間関係が築いていけるようになるのです。
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