|
契約農家に出資 農業参入へ らでぃっしゅぼーや、規模拡大支援20090113FujiSankeiBusinessi.
有機野菜などの宅配事業を展開する、らでぃっしゅぼーやが、農家に出資する形態で農業への本格参入を計画していることが明らかになった。有機野菜を栽培している契約農家が規模を拡大するために必要な資金を支援する。現在、複数の契約農家と交渉している。
契約農家の経営体力を強化することで、安定供給体制を確保する狙いもある。具体的な出資額や出資形態は、出資先の農家ごとに個別に検討している。出資した資金は、耕作地の追加購入・賃借や農機具の調達など農業規模を拡大するためのインフラ整備などに役立てる。
同社は1988年に有機野菜宅配事業を開始し、同分野の草分け的な存在。現在、約2300戸の契約農家と500社の食品メーカーと協力し、有機野菜や無添加食品など約7000〜1万点を品ぞろえしている。
価格はスーパーなどに比べ、野菜が2〜5割程度割高だ。加工に手間のかかる総菜などは2倍という高額商品もあるが、食の安全・安心への関心の高まりを背景に、30〜40代の母親を中心に着実に支持を増やしている。会員世帯は、今年2月で10万世帯に拡大する見通しだ。
緒方大助社長は「潜在的には1200万世帯規模の市場がある」と、今後、総菜などを中心に価格を引き下げることで、宅配世帯を増やす計画。需要の拡大に伴う有機野菜の供給量増加が必要になるため、契約農家1戸当たりの生産量を増やすことで対応する。
契約農家とは、すでに同社の厳しい品質管理や事業方針を理解した上で協力関係を構築済みで、新たに契約農家を開拓するよりも、効率的に調達量を拡大できると判断した。
外食産業や流通大手など企業の農業参入が相次いでいるが、大半が農業生産法人の設立や遊休地の賃借によるもので、農家への出資は珍しい。
農業の大規模化は、農家の生産性向上や経営効率化にもつながるため、農林水産省も奨励している。しかし、個人事業主が中心の農業では、「設備投資などに充てる長期の資金調達手段が少ない」(緒方社長)ため、大規模化のネックになっているのが現状だ。
緒方社長は「規模を拡大したい若手農業経営者は多い。彼らの技術力と当社の購買力を両輪に、日本の新しい農業の形を目指す」と、生産と販売の一体化で農家の効率経営を後押しする。
|