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モデル工事発注へ 大規模橋梁,トンネルの設計・施工を3D化 国交省20090113建設通信
国土交通省は、2009年度に3次元データを使って設計・施工するモデル工事を発注する。大規模な橋梁とトンネルの工事を設計・施工一括で発注し、建築は3次元データによる設計業務をモデル設計として発注する予定だ。構造物の損傷履歴をデータベース化して維持管理にも活用する見込みで、国交省は「予防保全する上で、設計図の3次元化は不可欠だ」としており、大規模構造物での予防保全の高度化を図る考えだ。土木構造物の3次元データ化が本格的に始まることになる。
3次元データを使ったモデル工事の発注は、9日に国土交通省CALS/EC推進本部幹事会でまとまったアクションプログラム2008案に盛り込まれた。
モデル工事の土木の工種は、大規模な橋梁やトンネルで、設計・施工一括方式で発注する。使用するソフトは指定せず、受注者が保有するソフトを使って3次元データによって応力計算などを含めて設計し、そのデータを使って施工することになる。
建築のモデルは、設計だけを想定している。
10年度には3次元データによる電子納品要領も策定する予定で、モデル工事は設計の納品も3次元データとする。
維持管理での3次元データの活用も視野に入れており、道路、河川、公園、港湾施設などの維持管理情報のデータベースを再構築し、3次元データと連携できるよう、09、10年度でシステムを構築する考えだ。
アクションプログラム08案作成/
国土交通省CALS/EC推進本部は9日、幹事会を開き、アクションプログラム2008案をまとめた。10年度を最終目標年度とし、ICT(情報通信技術)を活用した建設生産システムを構築する。新プログラムは、今週からのパブリックコメントを経て、08年度内に策定する。
幹事会では冒頭、関克己官房技術審議官が「建設システム全体の生産性向上を図ることが、困難な時代だからこそ必要で、喫緊の課題となっている。現場でより具体的に使われることが重要だ」とあいさつした。
新プログラムの目標は、▽入札契約書類の完全電子化による手続きの効率化▽発注者・受注者間のコミュニケーション円滑化▽調査・計画・設計・施工・管理を通じて利用可能な電子データの利活用▽工事の一層の品質向上を図る情報化施工の推進▽完全電子納品化に対応した品質検査技術の開発▽CALS/ECの普及――の6項目。
受発注者間のコミュニケーション円滑化では、情報を共有化するASP(アプリケーション・サービス・プロバイダー)を導入し、設計者と施工者、発注者による3者会議やワンデーレスポンスで活用できるようにする。09年度からシステムを検証・試行運用する予定だ。
調査・計画・設計・施工・管理を通じて利用可能な電子データの利活用では、モデル設計・施工のほか、09年度にCADによる数量算出要領(案)を作成し、適用工種を拡大する。
情報化施工の普及推進では、「情報化施工推進会議」や中部地方整備局の「建設ICT導入研究会」と連携し、施工管理手法や監督検査を情報化施工に対応できるようにし、情報化施工の普及で品質・生産性の向上を図る。新しい施工管理要領やマニュアルは09年度に作成し、10年度から試行活用する。
契約書類の完全電子化は、10年度に電子契約システムを開発し、11年度以降に試験する。
品質検査技術の開発では、09年度に監督・検査要領を改正し、電子納品されたデータを使った監督・検査ができるようにする。
CALS/ECの普及では、普及のための技術者育成のためのプログラムを08年度内に作成し、09年度から実施する。
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