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設計照査する第三者を確保できずに初の指名停止、日建技術コンサルタント20090119KENPlatz
国土交通省北陸地方整備局は1月14日、照査を実施する第三者を確保できないとして契約を辞退した日建技術コンサルタント(大阪市)を同日から3カ月間の指名停止とした。
北陸地方整備局は2008年10月から、照査が必要な設計業務を対象に品質確保の対策を実施。低入札価格調査の調査基準価格を下回って落札した場合、落札した建設コンサルタント会社が設計した後、自社の照査に加えて第三者による照査も義務付けている。同整備局によると、第三者を確保できずに契約を辞退したのは初めてだという。
問題となったのは、北陸地方整備局富山河川国道事務所が2008年11月13日、簡易公募型競争入札で実施した「管内河川構造物設計(その2)業務単価契約」。災害で護岸などが崩れた際、補修するために必要な安定計算や図面の作成などを手がける。契約期間は2009年3月まで。総額はおよそ3000万円弱の業務だった。
入札には計7社が参加。日建技術コンサルタントは、平面図の作成1枚当たり2万490円という最も安い単価で入札した。北陸地方整備局は、低入札価格調査の調査基準価格を下回ったので、低入札価格調査を実施。同社の積算の内訳などを調べたうえで2008年12月11日、落札者として決定した。
「低入札は想定外」
ところが、日建技術コンサルタントは翌12月12日、第三者を確保できないとして契約の辞退届を提出。北陸地方整備局は、落札決定後の辞退は不誠実な行為に当たるとして、指名停止に踏み切った。
北陸地方整備局では2008年10月以降、17件の業務で低入札価格調査の調査基準価格を下回る低入札が発生。うち、照査が必要となる業務が7件あったが、今回の業務と低入札価格調査中の業務を除き、いずれも第三者を確保して契約していた。
「第三者を見つけるために、各社とも苦労している。北陸地方整備局の管轄外に本社を置く建設コンサルタント会社が、第三者になるケースが多いようだ」(同整備局契約課)という。
設計を照査する第三者は、同整備局に建設コンサルタント登録をしている会社であれば務められる。照査に要した費用は、落札した建設コンサルタント会社が第三者との間で金額を決めて、負担しなければならない。
日建技術コンサルタントは、ケンプラッツの取材に対して「低入札は想定外だった。コンプライアンスが重視され、他社との接触がなくなったいま、照査を引き受けてくれる会社が見つからなかった」と答えた。さらに、同社が落札したのは単価契約の業務だったので、事前に全体の業務量が確定しなかったことも他社に敬遠された一因とみられる。
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