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突起付きH形鋼とコンクリートで地中壁体、最大3割の工費削減20090121日経コンストラクション
大林組はJFEスチール(東京都千代田区)と共同で、特殊な鉄骨とコンクリートだけで地中壁体を構築する「鉄骨コンクリート(SC)合成地中連続壁工法」を開発した。フランジの内側に突起を付けたH形鋼を使用して、鉄骨とコンクリートを一体化させた鋼コンクリート合成構造の地中連続壁工法だ。
鉄筋コンクリート(RC)製地中連続壁に比べて、剛性と耐力が大幅に向上するので、壁厚を薄くでき、狭い敷地でも施工できる。RC製地中連続壁は、高い剛性や耐力が求められる施工条件下では壁を厚くする必要があり、狭い敷地での使用が困難だった。
例えば、RC製地中連続壁で1〜1.5m必要だった壁厚は、SC合成地中連続壁工法の場合なら0.8〜0.9mに抑えられる。掘削土量や汚泥処理量を削減できるので、連壁の施工費は最大で20〜30%ほど削減できる。
使用するH形鋼は工場で製造するので、現場での切断や溶接の加工作業が不要だ。また、掘削土量を抑えられることから、施工時に必要となる泥水プラントの規模を縮小できる。
大林組は2007年末、大阪の下水道工事で中間たて坑の仮設土留め壁に、開発した工法を初めて採用した。壁厚は0.9m、たて坑の大きさは幅7.5m、長さ10.2m、掘削深さ33.2m。2008年夏にたて坑内部の掘削を完了し、現在は躯体構築を進めている。
SC合成地中連続壁工法は、地震時に大きな地盤変形が予想され、地中壁体に大きな変形性能が求められる場合や、掘削底面よりも深い部分の地下水を遮断する場合での使用が有効だ。
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