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無断で仮設を“設計変更”して指名停止、三井住友建設20121211日経コンストラクション
国土交通省関東地方整備局は、三井住友建設が同地整発注の地下歩道仮設工事で設計どおりに施工せず強度不足になったとして、2012年11月27日から13年2月26日まで3カ月の指名停止措置とした。
問題となったのは東京都中央区日本橋室町で進行している「日本橋地下歩道工事」の一部で、三井住友建設が08年度から10年度にかけて施工した。下の平面図にある「III期区間」の黒く塗った箇所を完成させ、斜線部分の一部(青線で囲んだ部分)では仮設工事までを担当した。後に本設工事で地下歩道の躯体を構築する空間を開削し、地上の歩道を支える杭などを施工した。この仮設工事で強度不足が生じた。
青線で囲んだ箇所の本設工事を受注した建設会社が、着工のため12年2月に覆工板を開けたところ、仮設の建て込み杭や桁受けが設計図書のとおりに施工されていないことに気付いた。同社から通報を受けた関東地整東京国道事務所が三井住友建設に現場の調査を指示。調査の結果、杭を立てた位置が設計どおりでないことや、桁受け、覆工桁、敷鉄板、敷桁などの各一部が未設置であることが分かった。「仮設構造物は本設工事で重機を使うのに必要な強度を満たしていなかった」(関東地整の佐伯良知・技術調査課長)。
三井住友建設は、関東地整の指示を受けて無償で補強工事を行い、12年6月に工事を終えた。本設工事は着工が約5カ月遅れたため、完成の時期も当初の予定である13年3月より先になる見込みだ。
同社が施工した仮設工事は、建設コンサルタント会社が関東地整と契約して設計した「指定仮設」で、施工者が設計を変更するには契約上、発注者の許可が必要だった。しかし関東地整の佐伯課長によると、同社の現場担当者の判断で設計と異なる施工をしたという。「工事が夜間作業でスケジュールが厳しかったことなどが影響したと考えられる」(同社広報室)。一方、関東地整の佐伯課長は、「任意仮設のようなつもりで変更してしまったのではないか」と話す。
三井住友建設は再発防止策として、「本社や支店の社員による建設現場の巡回を強化するとともに、社員教育でも今回のようなトラブルの防止に取り組む」(広報室)としている。
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